セッション情報 |
ポスターセッション(消化器病学会)
胆道(治療)3
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タイトル |
消P-132:当院の総胆管結石治療におけるEST・EPBD vs LCBDE選択の現状と治療手技別入院期間の検討
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演者 |
成瀬 宏仁(市立函館病院・消化器病センター消化器内科) |
共同演者 |
大和 弘明(市立函館病院・消化器病センター消化器内科), 倉内 宣明(市立函館病院・消化器病センター消化器外科) |
抄録 |
【目的】当院での総胆管結石治療におけるEST・EPBD vs LCBDE選択の現状を把握し、治療法別成績、治療法選択理由、入院期間を検討する。【対象】2007.1月~2011.12月に当院で経験した総胆管結石症例248例(男性144例、女性104例)。【成績】A群-内視鏡治療群179例(72.2%)、B群-LCBDE群55例(22.2%)、C群-開腹総胆管切石群13例(5.2%)。初診時胆管炎は207例(83.5%)に認め、A群では全例に術前ドレナージが施行され、B群でドレナージしない傾向があった。有胆石症例は175例(70.6%%)で、胆嚢炎はその65.1%に認めた。総胆管径の平均はA群12.5mm、B群13.9mm、C群16.5mm、最大結石径はA群9.9mm、B群12.4mm、C群16.2mm、結石数はA群2.8個、B群2.7個、C群1.8個、積み上げ型結石比率はA群5.0%、B群19.6%、C群7.7%であった。A群では、ほぼ1回で手技が完了し所要時間は30分で成功率は95.6%であった。A群不成功の6例中3例はLCBDE、3例が開腹総胆管切石術施行となった。A群の偶発症は出血3.9%(全て輸血無し)、高アミラーゼ血症23.5%、急性膵炎3.3%、採石後胆管炎2.8%であった。A群中有胆嚢症例119例中、Lapa-C施行は70例(58.8%)に留まり、高齢、背景疾患等による胆摘不能例が多かった。B群施行理由は、乳頭形状25.5%、大結石積み上げ型23.6%、直接外科入院20.0%、手技前膵炎の既往16.4%であった。B群施行例中3例(5.2%)が開腹移行となった。C群施行例中6例(46.2%)がA群B群完遂不能例であった。手技別入院期間は、原疾患以外の理由で30日以上を要した症例を除くと、A群18.8day(n=126)、B群17.8day(n=48)、C群24.7day(n=10)であった。A群中Lapa-C(-)群は16.8day(n=69)、Lapa-C(+)群は21.3day(n=57)で、B群中Lapa-C(+)群は16.6day(n=43)であった。【結論】A群は総胆管結石治療に関して有用であるが、4.4%に外科治療の追加を要した。B群はA群困難例に施行される傾向にあった。A群中Lapa-C(-)とB群中LapaC(+)群の入院期間はほぼ同等であった。 |
索引用語 |
EST, LCBDE |