セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

胆道(治療)3

タイトル 消P-134:

当科における高齢者の胆石症に対する治療の検討

演者 井元 章(大阪医大・2内科)
共同演者 増田 大介(大阪医大・2内科), 太田 和寛(大阪医大・2内科), 坂中 大輔(大阪医大・2内科), 原田 智(大阪医大・2内科), 小倉 健(大阪医大・2内科), 楢林 賢(大阪医大・2内科), 岡田 俊彦(大阪医大・2内科), 能田 貞治(大阪医大・2内科), 石田 久美(大阪医大・2内科), 阿部 洋介(大阪医大・2内科), 竹内 利寿(大阪医大・2内科), 井上 拓也(大阪医大・2内科), 時岡 聡(大阪医大・2内科), 梅垣 英次(大阪医大・2内科), 樋口 和秀(大阪医大・2内科)
抄録 【背景】近年高齢者層の増加に伴い、高齢者の肝胆道系疾患を経験する機会が増えている。【目的】当院での高齢者胆石症に対する治療の現状と妥当性を検討する。【対象と方法】過去3年間に当院で経験した胆石症症例40例(平均年齢70.7±1.7歳、男女比25:15)を対象とした。内訳は1)総胆管結石14例、2)総胆管胆嚢結石19例、3)胆嚢結石7例であった。75歳以上を高齢者群(15例、平均年齢80.1±1.1歳、男女比11:4)、75歳未満を非高齢者群(25例、平均年齢65.0±1.9歳、男女比14:11)として2群間で比較検討した。【結果】高齢者群、非高齢者群でそれぞれ、心臓・脳血管疾患の有病率60.0%(9/15)/24.0%(6/25)、認知症の有病率33.3%(5/15)/12.0%(3/25)、抗凝固薬の内服率40.0%(6/15)/20.0%(5/25)、有症状率60.0%(9/15)/64.0%(16/25)、総胆管結石症例の胆管炎合併率69.2%(9/13)/63.2%(12/19)、24時間以内の緊急処置率33.3%(5/15)/16.0%(4/25)、入院日数26.8±5.1日/25.3±3.0日、総胆管結石の採石完遂率76.9%(10/13)/73.7%(14/19)、胆嚢胆管へのアプローチ方法(経乳頭:経皮)11:4/24:1、胆嚢内結石の胆摘施行率54.5(6/11)/60.0%(9/15)であり、すべてにおいて有意差を認めなかった。偶発症は高齢者群で急性膵炎が1例、高カリウム血症が1例、非高齢者群で急性膵炎が2例認められた。経過中ENBDチューブの自己抜去が非高齢者群で2例認められた。【結語】高齢者群では基礎疾患有病率が多い傾向にあったが、治療成績や偶発症は対照群と差を認めなかった。胆石症に対しては、高齢者であっても積極的に治療を試みるべきであると考えられた。
索引用語 胆石症, 高齢者