セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

胆道(治療)4

タイトル 消P-140:

胆管結石治療としてのチューブステント留置術

演者 上田 樹(静岡県立総合病院・消化器内科)
共同演者 菊山 正隆(静岡県立総合病院・消化器内科), 黒上 貴史(静岡県立総合病院・消化器内科)
抄録 【目的】総胆管結石症例に対し十二指腸乳頭切開術(EST)が広く行われている。ただし、十二指腸乳頭機能廃絶による結石再発や晩期合併症は重要な問題点である。我々は十二指腸乳頭機能を温存する立場からESTを実施せず、チューブステント(TS)留置による総胆管結石治療を試みた。TS留置のみによる結石治療効果に関する有効性と背景を検討した。【方法】治療歴がない総胆管結石36症例(男:女=23例:13例、年齢の中央値は64.5歳)を対象としTS留置のみを実施した。対象除外項目は、乳頭切開術の既往であった。用いたTSは7Fr7cm pigtail型であった。有石胆嚢症例はTS留置早期に胆嚢摘出術を行った。留置2-3ヶ月後に結石残存の有無の確認を目的に胆管造影により行った。検討項目は、結石消失率、結石消失に関する胆管径、総胆管結石の最大径、個数、CT陽性結石の有無、胆嚢結石の有無である。【成績】胆管径、結石最大径、の中央値は10mm、7mm。結石個数は単発25例、複数11例。CT陽性結石28例、陰性結石8例。有石胆嚢23例、無石胆嚢7例、胆摘後6例。36例中、結石消失群18例、残存群18例。消失率は 50%(18/36)。消失群:残存群の比較で、胆管径中央値(mm)10:11.5 、胆石径中央値(mm) 5:9.5、個数中央値(個)1:1、CT陽性率(%)66.7:88.9。消失群で胆管径,結石径、CT陽性結石率が小さいものの,有意差を認めなかった。有石胆嚢症例23例中12例で結石消失、11例で残存。無石胆嚢症例7例中4例で消失、3例で残存。胆摘後症例6例中2例で消失、4例残存した。【結論】TS留置のみ半数例で結石の消失が得られた。その背景は胆管径、胆石径の小さな症例が優位であった。おそらくは乳頭機能が十分な胆嚢よりの落下結石症例と推察された。TS留置を総胆管結石治療の第一選択とし、経過観察後の遺残結石をEST等の治療対象とする治療戦略を提案したい。
索引用語 総胆管結石, チューブステント