セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

胆道(治療)4

タイトル 消P-141:

当院における後期高齢者の総胆管結石に対する内視鏡治療の検討

演者 吉見 聡(広島大・消化器・代謝内科)
共同演者 佐々木 民人(広島大・消化器・代謝内科), 芹川 正浩(広島大・消化器・代謝内科), 小林 賢惣(広島大・消化器・代謝内科), 斎 宏(広島大・消化器・代謝内科), 神垣 充宏(広島大・消化器・代謝内科), 南 智之(広島大・消化器・代謝内科), 岡崎 彰仁(広島大・消化器・代謝内科), 行武 正伸(広島大・消化器・代謝内科), 石垣 尚志(広島大・消化器・代謝内科), 石井 康隆(広島大・消化器・代謝内科), 小酒 慶一(広島大・消化器・代謝内科), 毛利 輝生(広島大・消化器・代謝内科), 茶山 一彰(広島大・消化器・代謝内科)
抄録 【目的】今回われわれは75歳以上の後期高齢者の総胆管結石に対する内視鏡的治療における特徴、並びに治療に関する有効性と安全性を検討した。【方法】2010年4月から2011年12月までに当院で総胆管結石に対し内視鏡的治療を行った126症例のうち術後消化管再建症例・肝移植症例および肝内結石合併例を除く84例を対象とした。対象を75歳以上のA群(47例)と74歳以下のB群(37例)の2群に分類し、1)背景因子、2)治療に関する手技内容および治療成績、3)治療期間と合併症の発生頻度を比較検討した。【成績】1)平均年齢A群81.4歳/B群57.0歳、性別(男女比)A群(男性28例/女性19例)、B群(21例/16例)、抗血栓薬内服歴A群23.4%/B群13.5%、心疾患合併率A群29.7%/B群10.8%(p=0.035)、呼吸器疾患合併率A群12.7%/B群5.4%、腎疾患合併率A群8.5%/B群2.7%、胆管炎併発率A群38.2%/B群40.5%、平均結石短径A群9.1mm/B群7.1mm、平均結石数A群3.3個/B群2.2個、平均胆管径A群13.8mm/B群11.5mm、胆嚢結石併存率A群51.1%/B群51.3%、2)平均検査時間A群57.4分/B群44.6分、平均治療回数A群1.4回/B群1.3回、EST施行率 A群68.1%/B群59.4%、一期的截石の試みA群57.4%/B群70%、完全截石率A群93.6%/B群97.2%、3)平均入院期間A群11.2日/B群10.9日、ERCP後合併症:急性膵炎A群6.4%/B群10.8%、急性胆管炎A群1.4%/B群0%、出血A群4.2%/B群2.7%、穿孔A群0%/B群0%であった。【結論】後期高齢者の背景因子としては併存疾患を有する傾向があるにも関わらず、入院期間や合併症に差は認めなかった。また手技内容や検査時間にも明らかな差は認めなかった。高齢者であっても全身状態を留意し適切な治療を行う事で安全かつ有効な治療が可能であると考えられた。
索引用語 高齢者, 総胆管結石