セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

胆道(症例報告/その他)

タイトル 消P-154:

東日本大震災における当院での急性胆管炎・胆嚢炎の入院患者数の比較検討

演者 國吉 真平(気仙沼市立病院・消化器科・内科)
共同演者 涌井 祐太(気仙沼市立病院・消化器科・内科), 李 宇鐘(気仙沼市立病院・消化器科・内科), 乗田 一明(気仙沼市立病院・消化器科・内科), 石橋 信之(気仙沼市立病院・消化器科・内科), 星 達也(気仙沼市立病院・消化器科・内科), 笠沼 勇一(気仙沼市立病院・消化器科・内科), 鈴木 忠泰(気仙沼市立病院・消化器科・内科), 安海 清(気仙沼市立病院・消化器科・内科)
抄録 【目的】当地域の東日本大震災での被災者の多くは避難所等ライフラインの寸断された環境での生活を余儀なくされた。今回、被災後の環境が急性胆管炎・胆嚢炎の発症にどのような影響を及ぼしたのか検討を行う。【方法】2010年、2011年で発災日となる3月11日を基準に前後3ヶ月間、当院に入院した患者で急性胆管炎・胆嚢炎の確定診断がなされた74名の患者で、月別の発症患者数を比較検討した。診断は「科学的根拠に基づく急性胆管炎・胆嚢炎の診療ガイドライン」に準拠した。原因が悪性腫瘍、または入院時無症候の症例は除外した。【結果】図に期間別患者数を示した。2011年は前年と比較し症例患者数全体が減少しているが、震災後は前年の同時期と比較して入院患者数は減少傾向にあった。【考察】震災後、急性胆管炎・胆嚢炎の入院患者数の減少を認めた。同時期は複数の災害医療チームの介入により避難所や在宅で診断、治療が展開されており、これらの中に急性胆管炎・胆嚢炎だった症例もあると推測できる。しかし、被災後の環境が本疾患へ及ぼす影響が示唆される結果だと思われる。今回の結果を踏まえ、今後もより詳細な検討を行っていく。
索引用語 東日本大震災, 急性胆嚢炎