セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

胆道(症例報告/その他)

タイトル 消P-156:

当院における胆道出血をきたした12症例の臨床的検討

演者 野口 未央(日赤和歌山医療センター・消化器内科)
共同演者 松本 久和(日赤和歌山医療センター・消化器内科), 東 俊二郎(日赤和歌山医療センター・消化器内科), 籔内 洋平(日赤和歌山医療センター・消化器内科), 太田 彩貴子(日赤和歌山医療センター・消化器内科), 信岡 未由(日赤和歌山医療センター・消化器内科), 岩上 裕吉(日赤和歌山医療センター・消化器内科), 三上 貴生(日赤和歌山医療センター・消化器内科), 津田 喬之(日赤和歌山医療センター・消化器内科), 三長 孝輔(日赤和歌山医療センター・消化器内科), 李 南(日赤和歌山医療センター・消化器内科), 中村 文保(日赤和歌山医療センター・消化器内科), 谷口 洋平(日赤和歌山医療センター・消化器内科), 中谷 泰樹(日赤和歌山医療センター・消化器内科), 赤松 拓司(日赤和歌山医療センター・消化器内科), 瀬田 剛史(日赤和歌山医療センター・消化器内科), 浦井 俊二(日赤和歌山医療センター・消化器内科), 上野山 義人(日赤和歌山医療センター・消化器内科), 山下 幸孝(日赤和歌山医療センター・消化器内科)
抄録 【背景と目的】胆道出血は肝胆道系から乳頭を介し消化管へ血液が流出する状態で、上部消化管出血の原因のうち2~5%とされる。医原性、炎症、腫瘍、外傷など様々な原因でおこり、肝生検、PTCD、ステント留置など肝胆道系に対する診療手技が広く行われるにともない医原性が増加している。【方法】対象は2004年から2011年までの間に当院にて胆道出血をきたした12例に対して患者背景、出血原因、出血回数、治療などについて検討した。【結果】12例中、男性8例、女性4例で、平均年齢は72.4歳(45~89歳)であった。内服薬、基礎疾患などで易出血性を認めるのは3症例であった。原因としては腫瘍性が9例(内ステント留置中5例)、結石性2例、その他1例であった。出血回数は2回が5例、1回が7例であった。行われた処置としてはERBD留置が8例、ENBD留置が4例、EMS留置が2例、手術が3例、TAEが2例であった。輸血が行われたのは5例で、おこなわれなかったのは7例であった。【まとめ】当院での胆道出血の原因は腫瘍性が多く、うち5例はステント留置が原因と思われた。結石性は2例でいずれも抗凝固/抗血小板薬を内服していた。対応処置はステント挿入等の内視鏡治療が主であるが、困難な場合はTAEや手術が必要なこともある。膵胆道系腫瘍の増加や肝胆道系疾患に対する処置の増加にともない、今後胆道出血に遭遇する機会は増加する可能性があり、念頭において置く必要がある。今回、当院で経験した胆道出血の12例について文献的考察を含めて報告する。
索引用語 胆道出血, 腫瘍性