セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

膵臓(基礎)1

タイトル 消P-163:

IPMNの進展に伴う遺伝子発現変化の解析

演者 進藤 浩子(山梨大・1内科)
共同演者 高橋 英(山梨大・1内科), 門倉 信(山梨大・1内科), 高野 伸一(山梨大・1内科), 深澤 光晴(山梨大・1内科), 佐藤 公(山梨大・1内科), 榎本 信幸(山梨大・1内科)
抄録 【目的】膵管内乳頭粘液生腫瘍(Intraductal papillary mucinous neoplasm: IPMN)は比較的緩徐な進展を示す腫瘍であるが手術適応の判断に悪性度診断は重要であり、術前にその鑑別に苦慮する症例がしばしばみられる。今回我々はIPMNの悪性度診断に有用なマーカーを検索するため、cDNAマイクロアレイ解析によってIntraductal papillary mucinous adenoma (IPMA)およびIntraductal papillary mucinous carcinoma (IPMC)の切除サンプルで網羅的遺伝子発現解析を行った。【方法】当院で2011年7月から2012年2月の間に切除したIPMN症例8例を対象とした。手術検体を切り出し直後に腫瘍部と非腫瘍部(膵実質)それぞれから切片をRNA laterに浸し、凍結したサンプルからRNAを抽出し、GeneChip® Human Gene 1.0 ST Array (Affymetrix社) を用いて網羅的遺伝子発現解析を行った。【成績】IPMN 8例中、IPMAが5例、IPMCが3例であった。同一個体から非腫瘍部として8サンプル、計16サンプルの解析を行った。非腫瘍部、IPMA、IPMCの3群のANOVA解析にてIPMAとIPMCの間で有意な変動を示す遺伝子は1034個抽出され (p < 0.05)、そのうちIPMAと比較してIPMCで2倍以上発現が上昇するものが56個、2倍以上発現が低下するものが187個であった。Gene ontology解析を行うとIPMCでIPMAより発現低下する遺伝子群において2つのGO term;molecular functionのion bindingとbiological processのdigestionが抽出された。【結論】IPMA、IPMC手術検体において有意な変動を示す遺伝子群を同定した。今後、IPMNの良悪性の鑑別に有用なマーカーとなりうる遺伝子があるか検討し、文献的考察を含め報告する。
索引用語 IPMN, microarray