セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

膵臓(診断)2

タイトル 消P-178:

造影超音波検査によって描出された血管像による膵腫瘍診断

演者 三輪 治生(横浜市立大市民総合医療センター・消化器病センター)
共同演者 沼田 和司(横浜市立大市民総合医療センター・消化器病センター), 金子 卓(横浜市立大市民総合医療センター・消化器病センター), 杉森 一哉(横浜市立大市民総合医療センター・消化器病センター), 福田 浩之(横浜市立大市民総合医療センター・消化器病センター), 田中 克明(横浜市立大市民総合医療センター・消化器病センター), 前田 愼(横浜市立大附属病院・消化器内科)
抄録 【目的】体外式超音波検査は,超音波用造影剤を用いることにより,スクリーニングのみならず,腫瘍性病変の血流診断を可能にする。今回我々は,造影超音波検査(CEUS)により膵腫瘍内部の血管像を描出し,鑑別診断における有用性を検討した。【方法】対象は,2007年2月から2012年2月までに,膵充実性腫瘤に対してCEUSを施行し,病理学的確定診断が得られた83例。内訳は,膵管癌(PC) 63例,神経内分泌腫瘍(NET) 10例,腫瘤形成性膵炎(MFP) 10例であった。超音波装置は,GEヘルスケア社製LOGIQ7,3D超音波用プローブ(4D3CL)を使用した。方法は,Sonazoid(0.2ml/body)静注60秒後までに数回スキャンを行い,volume dataを取得し,腫瘤内部の血管像をretrospectiveに検討した。なお,通常用いられる低音圧モード(MI値0.3以下)では,染影の多寡は評価できるが,血管像は描出できないため,高音圧モード(MI値0.8前後)を用いて施行した。【結果】今回の検討では,全例において腫瘤内部の血管像を描出可能であり,3D超音波用プローブを使用する事により,腫瘤全体の血管分布も評価できた。PCでは,腫瘤辺縁に偏在する微細な血管(A)を21例に認め,腫瘤内部の口径不同で不均一な血管(B)を25例に認めた。NETでは,屈曲蛇行した太い血管(C)を7例に認めた。MFPでは,腫瘤全体に密集する血管(D)を8例に認めた。各腫瘤の血管像をこれらA,B,C,Dの4通りに分類した場合の感度,特異度,正診率は,PCでは88.9%,95.0%,90.4%,NETでは70.0%,95.9%,89.5%,MFPでは80.0%,89.0%,88.0%であった。【結論】今回の結果から,CEUSで描出された血管像による分類は,膵充実性腫瘤の鑑別診断に有用であると考えられた。今後,prospective studyによる検討や,染影との組み合わせによる診断能の向上が期待される。
索引用語 膵腫瘍, 造影超音波