セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

膵臓(IPMN)

タイトル 消P-211:

分枝膵管型IPMNを経過観察中に通常型膵癌を発症した2例

演者 本定 三季(東京医大病院・消化器内科)
共同演者 糸井 隆夫(東京医大病院・消化器内科), 祖父尼 淳(東京医大病院・消化器内科), 糸川 文英(東京医大病院・消化器内科), 土屋 貴愛(東京医大病院・消化器内科), 辻 修二郎(東京医大病院・消化器内科), 石井 健太郎(東京医大病院・消化器内科), 池内 信人(東京医大病院・消化器内科), 田中 麗奈(東京医大病院・消化器内科), 梅田 純子(東京医大病院・消化器内科), 殿塚 亮祐(東京医大病院・消化器内科), 森安 史典(東京医大病院・消化器内科)
抄録 分枝膵管型IPMNはその約2~10%に通常型膵癌の発症がみられ、そのために厳重な経過観察が不可欠なリスク群であるといえる。今回、分枝膵管型IPMNとして経過観察中に通常型膵癌を発症した症例を報告する。[症例1]50歳代女性。2008年11月に健診での腹部超音波(US)で膵体部に約3mm台の嚢胞性病変を指摘された。当科を受診され、USで体部に7mm程度の多房性嚢胞を認め、分枝膵管型IPMNとして以後6ヶ月毎に腹部超音波にてフォローアップを行った。2010年6月に施行したUSで病変の尾側に約18mm大の新たな嚢胞性病変を認めた。腫瘍マーカーは正常であった。同年8月に施行した造影CTで新規嚢胞よりやや尾側に造影不良域を認め癌が強く示唆された。周囲組織への浸潤はほぼ認めず、根治的に手術し得た。[症例2]70歳代男性。2010年1月に他科で施行したUSで膵頭部に約30mm大の多房性嚢胞を認め分枝膵管型IPMNとしてフォローされた(6ヶ月毎)。2010年10月にCEA 5.5とやや高値であり、上昇傾向を認めた。2011年1月のUSでは変化は見られなかった.同年3月にMRCPを施行したところ、膵頭部に結節影を認めた。同年4月にEUS-FNAにて腺癌と組織診断された。切除不能膵癌と診断され、GEM単剤の化学療法を同年5月より開始した。
索引用語 IPMN, 通常型膵癌