セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)膵臓(IPMN) |
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タイトル | 消P-215:膵癌早期発見を目的とした分枝型IPMN経過観察法の検討 |
演者 | 萬代 晃一朗(京都第二赤十字病院・消化器科) |
共同演者 | 島本 真里(京都第二赤十字病院・消化器科), 平田 祐一(京都第二赤十字病院・消化器科), 影山 真理(京都第二赤十字病院・消化器科), 白川 敦史(京都第二赤十字病院・消化器科), 岡田 雄介(京都第二赤十字病院・消化器科), 真田 香澄(京都第二赤十字病院・消化器科), 中瀬 浩二朗(京都第二赤十字病院・消化器科), 鈴木 安曇(京都第二赤十字病院・消化器科), 森川 宗一郎(京都第二赤十字病院・消化器科), 河村 卓二(京都第二赤十字病院・消化器科), 河端 秀明(京都第二赤十字病院・消化器科), 宮田 正年(京都第二赤十字病院・消化器科), 盛田 篤広(京都第二赤十字病院・消化器科), 宇野 耕治(京都第二赤十字病院・消化器科), 田中 聖人(京都第二赤十字病院・消化器科), 安田 健治朗(京都第二赤十字病院・消化器科) |
抄録 | 【背景】膵癌診療ガイドラインには、膵癌の危険因子の一つとしてIPMNが挙げられている。当院では現在、経過観察の方針となった分枝型IPMNについて、たとえIPMN嚢胞径や結節高が小さくても、原則として6ヵ月ごとの血液検査および画像検査で経過観察を行っている。さらに、IPMN以外の膵癌危険因子(家族歴、糖尿病、肥満、慢性膵炎、喫煙)を有する症例は特に注意して経過観察を行なっている。【対象と目的】当院において、1988年以降から経過観察をされた分枝型IPMN250例のうち、2011年1月以降も継続して経過観察されている106例(平均観察期間53.4ヶ月)を対象とし、当院での経過観察法の有用性と問題点を検討した。【方法】対象を、IPMN以外の膵癌危険因子を有するもの(膵癌高危険群)と有さないもの(膵癌低危険群)に分類し、経過観察中に発生した膵癌症例について検討した。【結果】高危険群は52例、低危険群は54例であった。2012年2月現在、高危険群からは3例に膵管癌発生を認めたが、低危険群からは膵管癌発生は認めていない。3例とも切除可能で、腫瘍径は13mm、30mm、40mmで、進行度は1例がStage1で、2例が4aであった。血液検査とUSに加えてMRCPで経過観察されていた2例はStage1と4aで、血液検査とUSで経過観察されていた1例はStage4aであった。診断契機は1例がUS、1例がMRCP、1例がCA19-9高値であった。【結語】分枝型IPMN経過観察例から膵癌を早期に発見するためには、IPMN以外の膵癌危険因子を有する高危険群に特に注意する必要性が示唆された。検査法としては、腫瘍マーカーを含む血液検査とUSに加えて、膵全体の主膵管の評価が容易なMRCPの併用が有用で、検査間隔としては6ヵ月以内とするのが望ましいと考えられた。高危険群と低危険群で、検査法や検査間隔に差をつけることができるのか、今後の検討課題である。 |
索引用語 | IPMN, 膵癌 |