セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

膵臓(腫瘍)3

タイトル 消P-217:

局所進行膵癌に対する治療戦略

演者 門倉 信(山梨大・1内科)
共同演者 高橋 英(山梨大・1内科), 進藤 浩子(山梨大・1内科), 高野 伸一(山梨大・1内科), 深澤 光晴(山梨大・1内科), 佐藤 公(山梨大・1内科), 榎本 信幸(山梨大・1内科), 細村 直弘(山梨大・1外科), 川井田 博充(山梨大・1外科), 雨宮 秀武(山梨大・1外科), 河野 寛(山梨大・1外科), 板倉 淳(山梨大・1外科), 藤井 秀樹(山梨大・1外科)
抄録 【目的】局所進行膵癌の治療の原則は切除可能例については切除、切除不能例については化学(放射線)療法であるが、切除適応や薬剤・線量等一定の見解は得られていない。当院での局所進行膵癌の治療状況について検討した。【方法】2002年4月より現在までに治療を行った、膵癌取扱い規約(第6版)のStageIVaおよびStageIVb(T4N2M0)の局所進行症例77例を対象とし、1)患者背景,2)治療法およびその予後,3)生存に寄与する因子について検討を行い、切除例については病理学的所見を加味して検討を行った。【結果】全症例(男性36例,女性41例)の年齢中央値70歳、進行度は Stage IVa/IVb 66/11例であり生存期間中央値(MST)は544日であった。腫瘍マーカー中央値はCEA 3.4ng/ml,CA19-9 165(非黄疸例では104)U/mlであった。腫瘍因子としては主占拠部位Ph/Pb/Pt それぞれ48/27/2,腫瘍径中央値30(15-110)mmであった。1次治療の内訳は切除45例、化学放射線治療18例、化学療法14例であり、それぞれのMSTは580日,392日,627日であった。各治療間のMSTに有意差は認めなかった。生存に関する因子として、年齢・性別・腫瘍マーカー・腫瘍径・癌取扱い規約に基づいた局所進行度因子を検討すると、単変量解析では膵後方浸潤(p=0.05),動脈浸潤(p<0.001),膵外神経叢浸潤(p=0.008),他臓器浸潤(p=0.003)が抽出され、多変量解析では動脈浸潤(HR3.64,p=0.005)と他臓器浸潤(HR2.52,p=0.02)が独立した因子として抽出された。詳細な病理結果が判明している切除例45例で同様の検討を行うと他臓器浸潤のみが抽出された(HR3.46,p=0.04)【結語】各治療間の成績に有意差を認めず、生存に寄与する因子として動脈浸潤・他臓器浸潤の有無が抽出された。治療成績向上のためにはneoadjuvant化学(放射線)療法等一層の工夫が必要と思われる。
索引用語 局所進行膵癌, 治療