セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)膵臓(腫瘍)3 |
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タイトル | 消P-222:通常型膵癌に対する術後化学療法の有効性の検討 |
演者 | 鈴木 修司(八王子消化器病院・消化器科) |
共同演者 | 森下 慶一(八王子消化器病院・消化器科), 尾崎 雄飛(八王子消化器病院・消化器科), 斎田 真(八王子消化器病院・消化器科), 梶 理史(八王子消化器病院・消化器科), 小池 伸定(八王子消化器病院・消化器科), 武雄 康悦(八王子消化器病院・消化器科), 原田 信比古(八王子消化器病院・消化器科), 林 恒男(八王子消化器病院・消化器科), 鈴木 衛(八王子消化器病院・消化器科) |
抄録 | 【目的】通常型膵癌の予後は未だ不良であるもの画像診断の進歩により、手術適応の選択が改善され根治切除を目指した手術が行われて、術後adjuvant chemotherapyにより予後が改善してきている。当院における通常型膵癌手術例における化学療法の有用性を検討した。【方法】対象は1998年から20011年までに通常型膵癌に対して根治切除を施行した99例である。根治手術のみ群40例(A群)、術後化学療法群59例(B群)にわけて検討した。これらの症例に対して背景、disease free survival(DFS)、予後について検討した。【成績】A群は平均年齢70.4歳、B群は平均年齢66.4歳であった。B群の化学療法の内訳はgemcitabine49例、TS-1 4例、gemcitabine+TS-1 6例であった。A群はstage0 1例stage1 4例、stage2 3例、stage3 15例、stage4a 10例、stage4b 7例であった。B群はstage1 2例、stage2 1例、stage3 29例、stage4a 15例、stage4b 12例であった。全生存率(OA)では1年生存率はA群69.3%、B群75.8%、3年生存率は各々15.2%、40.1%、5年生存率は各々10.2%、25.8%で上乗せ効果は認めたが、有意差は認めなかった。DFSはA群280日、B群339日で、有意差は認めなかった。根治度別にR0、R1/2症例に分け、各々検討した。R0、R1/2のOAはA群で1年生存率78.1%、50%、3年生存率は各々28.3%、0%、5年生存律は各々18.8%、0%で有意差を認め、B群で1年生存率82.0%、65.8%、3年生存率は各々36.3%、27.1%、5年生存率は各々30.5%、10.9%で有意差はなかった。A群とB群のR0では有意差は認めないもののR1/2では有意差を認めた。DFSにおいてはA群のR0 406日、R1/2 125日で有意差あり、B群のR0 430日、R1/2 200日で有意者あり、A群とB群のRは有意差を認めなかった。【結論】通常型膵癌に対する術後化学療法は手術のみに対して上乗せ効果を認め、特にR1/2症例において有意に生存期間の延長効果を認めた。 |
索引用語 | 膵癌, 術後化学療法 |