セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)膵臓(腫瘍)6 |
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タイトル | 消P-239:当院での局所進行膵癌に対する診断治療についての検討 |
演者 | 渡邊 一雄(国立福山医療センター・内科) |
共同演者 | 豊川 達也(国立福山医療センター・内科), 表 静馬(国立福山医療センター・内科), 岡本 明子(国立福山医療センター・内科), 宮阪 梨華(国立福山医療センター・内科), 堀井 城一朗(国立福山医療センター・内科), 藤田 勲生(国立福山医療センター・内科), 合原 大博(国立福山医療センター・内科), 寺尾 正子(国立福山医療センター・内科), 金吉 俊彦(国立福山医療センター・内科), 村上 敬子(国立福山医療センター・内科), 坂田 達朗(国立福山医療センター・内科), 友田 純(国立福山医療センター・内科), 稲垣 優(国立福山医療センター・内科DELIMITER国立福山医療センター・外科) |
抄録 | 【目的】局所進行膵癌は脈管侵襲因子により切除不能症例と切除可能症例に分けられ、診断も難しく治療法も多様である。今回我々は、当院における局所進行膵癌症例について治療成績、生命予後など検討した。【方法】2006年1月から2012年2月までに当院にて診断、治療を行い、予後追跡の可能であった局所進行膵癌31例を対象とした。それらについて、患者背景、治療法、生命予後などを検討した。生存率の検証にはkaplan-Meier法を用い、Logrank検定にてp<0.05で有意と判断した。【成績】31例の内訳は、手術群12例、化学療法群12例、BSC群7例、男女比14:17、平均年齢71.3歳、原発巣は膵頭部18例、膵体尾部13例、平均観察期間は13.6ヶ月であった。各群の検討では、手術群は膵切除11例、試験開腹術1例、手術群11例の生存期間中央値は578日、1年生存率、2年生存率、3年生存率はそれぞれ63.6%、36.3%、18.1%であった。9例(81.8%)に術後化学療法を行った。化学療法群はGEM10例、放射線+5FU1例、放射線+GEM1例だった。治療完遂率75.0%、奏功率25.0%、生存期間中央値410日、1年生存率は58.3%であった。BSC群の生存期間中央値は175日、1年生存率14.2%であった。生命予後の検討では、化学療法群とBSC群では化学療法群が有意に予後改善を認めた(p=0.04)。手術群と化学療法群では、手術群が有意に予後の改善を認めた(p=0.03)。なお、本解析からは除外したが、術前にstage4Aと診断された症例のうち、4例が術後の組織診断にてstage4Bであった。【結論】局所進行膵癌に対する化学療法は予後改善に寄与しているが、依然予後は不良であり、予後の改善にはやはり手術が必要であることが示された。問題点としては、術前診断は絶対ではなく、手術適応症例は慎重に検討すべきと思われた。 |
索引用語 | 膵臓癌, 局所進行 |