セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

膵臓(症例報告)

タイトル 消P-248:

自己免疫性膵炎と診断され10年後に膵癌を併発した1症例

演者 守田 誠恵(藤沢市民病院・消化器内科)
共同演者 岩瀬 滋(藤沢市民病院・消化器内科), 手塚 瞬(藤沢市民病院・消化器内科), 小林 槙(藤沢市民病院・消化器内科), 小林 亮介(藤沢市民病院・消化器内科), 稲垣 尚子(藤沢市民病院・消化器内科), 入江 邦泰(藤沢市民病院・消化器内科), 矢原 青(藤沢市民病院・消化器内科)
抄録 【はじめに】自己免疫性膵炎が本邦で注目されるようになってから、10年程度経ち、多くの新らしい知見が明らかになってきた。一般的に予後良好と認識されていたが、症例の蓄積と共に膵癌併発例が報告されている。今回、自己免疫性膵炎に併発した膵癌を経験したので報告する。【症例】患者は84歳男性で2002年4月頃から皮膚の黄染を指摘されて紹介受診。 画像診断で膵頭部腫大、主膵管の狭窄像、下部胆管狭窄を認めた。ERCPで膵液細胞診、ブラッシング細胞診共に陰性であった。びまん性の膵管狭窄認めた事から、自己免疫性膵炎を疑いステロイド40mg/日から開始した。3週間後の腹部CTで膵頭部腫瘍は縮小しておりERPでも膵管狭窄は改善していた。その後ステロイド減少し軽快した。 今回、2012年1月に尿濃い事から当院受診。腹部CTで膵頭部に境界不明瞭な腫瘤を認めた。ERCPで膵液細胞診、ブラッシング細胞診でClassVで膵頭部癌の診断となった。【考察】自己免疫性膵炎の長期経過については少しずつ症例報告されているが、自己免疫 性膵炎が膵癌の高リスク因子なのかどうかは、検討が必要である。本症例では発癌の危険性を念頭においた注意深い長期管理が必要と思われた。
索引用語 自己免疫性膵炎, 膵癌