抄録 |
【症例】44歳男性【既往歴】特記事項なし【家族歴】父親DM【嗜好】beer1.5リットル/日, たばこ20本/日【現病歴】H22年12月から食欲不振、不眠にて近医加療。H23 2/3 盛岡での研修で飲酒後 動悸、脱力、意識低下にて搬送先の病院に入院、翌日当院 転院した。【現症】JCS3 傾眠傾向, 身長181cm 体重 55KgBMI 16.8 腹部平坦 軟 圧痛なし【採血】PH7.013 Pco2 11.0 Po2 116.2 BE-26.3,WBC 17900,CRP16.7,BS 519,HbA1c 10.9%,尿ケトン(4+)加えて肝機能障害、脂質異常を認めた。【画像】両肺野に肺炎像,膵臓に充実成分と嚢胞成分の混在する腫瘍(IPMN)が疑われた。糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)に対して持続インスリン静注と補液、肺炎に対し抗生剤で加療し軽快を得た。その後 DM controlをスライディングスケールで行い膵腫瘍精査を行った。Dynamic CT,MRCP,ERCPにてIPMN+膵癌合併症例と診断し膵全摘を施行した。結果は慢性膵炎であった。【まとめ】DKAで発症し確定診断の困難であった慢性膵炎を経験した。画像診断が進歩した今でも鑑別が困難な症例はあり、貴重な症例と考え報告する。 |