セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

膵臓(症例報告)

タイトル 消P-249:

糖尿病性ケトアシドーシスで発症し膵癌の診断で膵全摘が施行された慢性膵炎の1例

演者 赤坂 威一郎(岩手県立久慈病院・消化器内科)
共同演者 鈴木 年竜(岩手県立久慈病院・消化器内科), 下沖 収(岩手県立久慈病院・外科), 皆川 幸洋(岩手県立久慈病院・外科), 阿部 正(岩手県立久慈病院・外科), 上杉 憲幸(岩手医大・分子診断病理学), 菅井 有(岩手医大・分子診断病理学)
抄録 【症例】44歳男性【既往歴】特記事項なし【家族歴】父親DM【嗜好】beer1.5リットル/日, たばこ20本/日【現病歴】H22年12月から食欲不振、不眠にて近医加療。H23 2/3 盛岡での研修で飲酒後 動悸、脱力、意識低下にて搬送先の病院に入院、翌日当院 転院した。【現症】JCS3 傾眠傾向, 身長181cm 体重 55KgBMI 16.8 腹部平坦 軟 圧痛なし【採血】PH7.013 Pco2 11.0 Po2 116.2 BE-26.3,WBC 17900,CRP16.7,BS 519,HbA1c 10.9%,尿ケトン(4+)加えて肝機能障害、脂質異常を認めた。【画像】両肺野に肺炎像,膵臓に充実成分と嚢胞成分の混在する腫瘍(IPMN)が疑われた。糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)に対して持続インスリン静注と補液、肺炎に対し抗生剤で加療し軽快を得た。その後 DM controlをスライディングスケールで行い膵腫瘍精査を行った。Dynamic CT,MRCP,ERCPにてIPMN+膵癌合併症例と診断し膵全摘を施行した。結果は慢性膵炎であった。【まとめ】DKAで発症し確定診断の困難であった慢性膵炎を経験した。画像診断が進歩した今でも鑑別が困難な症例はあり、貴重な症例と考え報告する。
索引用語 慢性膵炎, 糖尿病性ケトアシドーシス