セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)膵臓(症例報告/その他) |
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タイトル | 消P-256:膵癌患者における精神障害の合併と凝固異常についての検討 |
演者 | 杉本 啓之(名古屋大・消化器内科) |
共同演者 | 廣岡 芳樹(名古屋大附属病院・光学医療診療部), 伊藤 彰浩(名古屋大・消化器内科), 川嶋 啓揮(名古屋大・消化器内科), 大野 栄三郎(名古屋大附属病院・光学医療診療部), 伊藤 裕也(名古屋大・消化器内科), 中村 陽介(名古屋大附属病院・光学医療診療部), 平松 武(名古屋大・消化器内科), 鷲見 肇(名古屋大・消化器内科), 舩坂 好平(名古屋大附属病院・光学医療診療部), 中村 正直(名古屋大・消化器内科), 宮原 良二(名古屋大・消化器内科), 大宮 直木(名古屋大・消化器内科), 鈴木 美穂(名古屋大大学院・精神医学), 木村 宏之(名古屋大大学院・精神医学), 尾崎 紀夫(名古屋大大学院・精神医学), 後藤 秀実(名古屋大・消化器内科DELIMITER名古屋大附属病院・光学医療診療部) |
抄録 | 【目的】消化器癌を対象とした研究では、膵癌は他臓器癌と比べうつ病合併率が高いことが報告されているが、その原因は明らかではない。今回、膵癌患者における精神障害の合併と血液凝固検査および頭部MRI検査結果につき検討した。【方法】2010年7月から2012年2月までにコンサルテーションリエゾン精神医療(CLP)施行の膵癌患者27例を対象とし、その臨床的特徴および精神障害の有無についてretrospectiveに検討した。19例では、血液凝固検査および頭部MRI検査結果に関して検討した。精神障害の診断はDSM-IV-TRに従い精神科医が行った。【成績】内訳は男性20例、女性7例で、平均年齢68(51-82)歳、観察期間の中央値は137日(1-473日)。24例で組織学的確定診断を得ており、臨床病期はstageIII:IVa:IVb=1:9:17。初期治療は外科的切除1例、化学療法24例、支持療法2例で、予後は生存15例、死亡8例、予後不明が4例。CLP開始時の精神医学的診断は、大うつ病性障害(Major depressive disorder:MDD)2例、適応障害3例、睡眠障害4例、せん妄2例、精神障害無し16例。2週間以上の介入が可能であった21例において、経過中に食欲低下11例、味覚異常5例、不眠5例、疼痛増強6例、気力減退を8例に認め、新たにMDD7例、適応障害2例、睡眠障害3例、せん妄8例が診断された。せん妄は終末期患者に多く、8例中5例は改善すること無く死亡したが、3例は薬物治療により改善し退院となり、うち1例では化学療法が再開可能であった。血液凝固異常は13例で認められた。MRI画像上、様々な程度の脳梗塞が2例で認められた。【結論】CLP施行患者の67%に精神障害の合併を認め、膵癌患者診療におけるCLPの必要性が示された。また、精神障害と血液凝固異常、脳梗塞との関連が示唆され、現在、prospectiveに検討中である。 |
索引用語 | 膵癌, 精神障害 |