セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

食道・咽頭(良性疾患)1

タイトル 消P-271:

当院を受診した胃食道逆流症(GERD)患者における実態調査―日本語版GerdQ問診票を用いた検討―

演者 中田 樹海(東京警察病院・消化器科)
共同演者 鈴木 剛(東京警察病院・消化器科), 須山 由紀(東京警察病院・消化器科), 松原 三郎(東京警察病院・消化器科), 小椋 啓司(東京警察病院・消化器科)
抄録 【背景】GERDは消化器専門医だけでなく,消化器非専門医でも診療する機会が多い疾患である.GerdQ問診票はGERDに特異的な問診票でGERD診断と治療反応性について定性的な評価ができる.そこで今回我々は当院を受診したGERD患者を対象に,日本語版GerdQ問診票を用いて治療に対する反応性を調査した.【対象】GERD患者91例を対象にGerdQ問診票を記入して戴いた.尚,観察項目は患者背景(性別,年齢,H.pylori感染,治療前LA分類),酸分泌抑制薬の服薬頻度,期間,PPI投与の場合はPPI用量,H2RAの服薬,及びGerdQ問診票とした.同問診票は,GERD症状に関する胸やけ,胃内容物の逆流,上腹部痛,悪心の4項目と睡眠障害,市販薬使用の2項目の質問から構成されており,過去1週間の頻度を「全くない」「1日」「2-3日」「4-7日」の中から選択する問診票である.治療効果の評価は,胸やけ,胃内容物の逆流,睡眠障害,市販薬の使用の4項目のうち,どれか1つでも週2日以上の頻度が認められた場合を「治療薬の効果が不十分である」と判定した.【結果】(1)平均年齢:64.5歳,性別:男性40,女性51例,逆流性食道炎患者;36,NERD患者;55例.H.pylori感染は79.1%が不明,酸分泌抑制薬(PPI,H2RA)は83.5%が毎日服薬していた.酸分泌抑制薬の服薬期間は1年以上5年未満が47.3%と最も多かった.PPI服薬中患者は75例で,用量内訳は半量が6,標準が62,倍量が7例であった.(2)GerdQ問診票による治療効果判定: 41.8%(38/91例)は治療効果不十分と判定された.患者背景別の検討では逆流性食道炎患者のうち,治療効果が不十分と判定された患者の割合は41.7%(16/36例)で,NERD患者では41.8%(23/55例)であった.また,週1回以上GERD症状(胸やけ,逆流感)が残っている患者の割合は全体で61.5%(56/91例)であった.【まとめ】今回GerdQ問診票を用いて従来のPPI,H2RAによるGERD治療を評価した結果,治療効果不十分であった.この結果を受け今後はより強い酸分泌抑制薬の選択や投与量増加の試みが臨床上重要となることが予想される.
索引用語 GERD, 問診票