セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

胃・十二指腸(内視鏡診断、NSAIDs)

タイトル 消P-326:

出雲スケールと上部消化管内視鏡検査時における主訴との比較検討【第2報】

演者 中田 樹海(東京警察病院・消化器科)
共同演者 鈴木 剛(東京警察病院・消化器科), 須山 由紀(東京警察病院・消化器科), 松原 三郎(東京警察病院・消化器科), 小椋 啓司(東京警察病院・消化器科)
抄録 【目的】出雲スケールとは上下部消化管症状を15項目に分類し各項目を5段階で評価する調査形式であり、患者ごとに訴えが多様である消化器症状を客観的に評価するために設定された。以前われわれは出雲スケールの有用性を検証することを目的に上部内視鏡検査施行時の患者主訴と出雲スケールスコアとの比較検討を行い、一定の有用性を見出した。今回我々は報告後も引き続き調査を行い、ある程度検討する母数も増えたため、出雲スケールの有用性につき再度検討し、第2報として報告する。【対象・方法】[スクリーニング] [胸焼け] [腹部膨満] [咽頭閉鎖感] [心窩部痛] [食欲不振] [胸部つかえ感] [嘔気] [咽頭部違和感] [胃部不快感]の各主訴を有する患者群ごとに検査直前に記載された出雲スケールスコアを比較検討した。【結果】(1)スクリーニング群では前回調査時、最も高いスコアは残便感であったが、今回は下痢であった。しかし、最も低いスコアは空腹時痛と変わりなかった。(2)何らかの主訴を有する群での出雲スケールはやはり前回と同様、各主訴に準じた症状以外にも上部消化管症状に関するスコアがスクリーニング群と比較して高かった。【結論】今回われわれは上部内視鏡検査施行時の患者主訴と出雲スケールスコアとの関係を前回の調査と同様の手法にて検討をした。その結果、スクリーニング群においては最高値のスコアに変化を認めたが、やはり下部消化管症状であることに変わりはなかった。その他も比較検討する母数は増加したにもかかわらず、全体として結果に大きな変化は認められなかった。これは出雲スケールと患者主訴にある程度相関がある可能性を示唆している。引き続き、母数を増やし、検討していきたい。
索引用語 出雲スケール, 診断