セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

胃・十二指腸(H.pylori)1

タイトル 消P-328:

保険的適応外疾患に対するH. pylori除菌療法における個別化療法の有用性

演者 杉本 光繁(浜松医大・1内科)
共同演者 魚谷 貴洋(浜松医大・1内科), 西野 眞史(浜松医大・1内科), 山出 美穂子(浜松医大・1内科), 佐原 秀(浜松医大・1内科), 山田 貴教(浜松医大・1内科), 大澤 恵(浜松医大・1内科), 杉本 健(浜松医大・1内科), 金岡 繁(浜松医大・分子診断学), 古田 隆久(浜松医大・臨床研究管理センター)
抄録 【目的】胃癌の高危険群である萎縮性胃炎は依然としてH. pylori除菌療法の適応外疾患で、その除菌治療は自費診療に頼らざるをえない状況である。除菌療法の成否は、CAM耐性菌の感染やPPIの代謝酵素であるCYP2C19の遺伝子多型のrapid metabolizer(RM)群かで左右される。我々は、PPIを1日4回投与することによりCYP2C19遺伝子多型のRM群でも24時間を通じて十分な酸分泌抑制が得られる事を報告してきた。今回、我々は保険適応外疾患症例における個別化療法の有用性を検討した。【方法】当学のヘリコバクター外来を受診した保険適応外疾患患者53名に対してCAM耐性菌の存在と除菌回数、ペニシリンアレルギーの有無により抗生剤を変更することにより、個別化療法を行った。PPI用量はCYP2C19遺伝子多型にかかわらずRPZ10mgを4回投与とし、抗生剤は4種類(AMPC(500mg,qid)/CAM(200mg,bid)、AMPC/MNZ(250mg,bid)、AMPC/STFX(100mg,bid)、MNZ/STFX)から選択をした。投与期間は7日間とし、投与1ヶ月後にUBTにて除菌判定を行った。【成績】対象者は初期治療者が38例、二次除菌者5例、三次除菌者6例、四次除菌以降の治療者が4例であった。そのうちペニシリンアレルギー症例は、3例であった。CAM耐性菌率は初期治療者で31%(11/36)、二次除菌者が60%(3/5)、三次除菌以降の治療者で100%(10/10)であった。ペニシリンアレルギー症例を除いた初期、二次治療症例は、CAM感受性菌感染者はAMPC/CAM、耐性菌例をAMPC/MNZとし、その除菌率は初期治療で97.4%(37/38)、二次治療で100%(5/5)であった。三次除菌以降の除菌はAMPC/STFXか、MNZ/STFXを選択し、除菌率は80%(8/10)であった。【結論】CAM耐性菌の増加により除菌率は低下傾向を示しているが、PPIを4回投与として十分量のPPI投与をした中で抗生剤の感受性試験の結果を踏まえた個別化療法は高い除菌率を示し、有用である可能性が考えられた。
索引用語 H. pylori, 個別化療法