セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

胃・十二指腸(H.pylori)1

タイトル 消P-332:

残胃症例におけるヘリコバクター除菌治療

演者 伊藤 慎芳(四谷メディカルキューブ・消化器内科)
共同演者 池田 久典(四谷メディカルキューブ・消化器内科), 山本 信彦(四谷メディカルキューブ・消化器内科)
抄録 【目的】 残胃症例の除菌治療の成績および問題点を検討する【方法】 当施設で2005年から6年間に行われた残胃症例の除菌治療について、その内訳、除菌方法、成績、除菌前後の判定法を検討した。現状で保険適用にならない場合については自費診療としたが、除菌治療法は保険診療に準じて行った。除菌判定については尿素呼気試験以外に、便抗原を併用するように努めた。【成績】 20例の残胃症例(男性9例女性11例、平均年齢63歳)の除菌を行った。手術方法は噴門部切除1例、ビルロート1法15例、ビルロート2法4例であった。16例は1次除菌で成功し、4例が2次除菌で成功した。1次除菌成功率は(16/20)80%、2次除菌成功率は(4/4)100%であった。下痢、腹部不快、苦味、皮疹などの副作用は4例に認められた。尿素呼気試験は偽陽性、偽陰性を生じることがあり、便抗原による判定が正確であると考えられた。残胃の場合、食残により尿素呼気試験が偽陽性になる場合がある一方、菌量が少ないかユービット錠の通過が早いことで偽陰性になることもあるようであった。【結論】 1)除菌治療成績は良好であった。2)尿素呼気試験による感染診断、除菌判定は慎重に行うべきで、便抗原を用いる方が信頼性は高かった。
索引用語 残胃, 除菌判定法