セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

胃・十二指腸(H.pylori)2

タイトル 消P-335:

萎縮性胃炎と脂質異常症との関連性についての検討

演者 谷口 英明(鳥取市立病院・内科)
共同演者 柴垣 広太郎(鳥取市立病院・内科), 藤田 拓(鳥取市立病院・内科)
抄録 【目的】ヘリコバクターピロリ(H.pylori)感染と脂質異常症との間には、正の相関があるとする報告があるが、未だ議論の余地があるところである。萎縮性胃炎の大部分はHP感染胃炎に由来することから、萎縮性胃炎をH.pylori感染のsurrogate markerとして、萎縮性胃炎と脂質異常症との関連を検討した。
【方法】対象は2010年に当院検診センターで上部消化管内視鏡検査および脂質検査を含む血液検査を実施した男性2780人、女性2265人、計5045人を対象とした。脂質異常症の診断は、日本動脈硬化学会「動脈硬化性疾患予防ガイドライン 2007年版」に基づき、LDL cholesterol≧140mg/dl、Triglyceride ≧150mg/dl、HDL cholesterol<40mg/dlの何れかを満たすもの、もしくは高脂血症治療薬内服中のものを“脂質異常症あり”とした。事前に用意した問診表により、アルコール摂取頻度と現在の喫煙の有無について確認した。萎縮性胃炎の診断は、上部消化管内視鏡検査にて、木村・竹本分類でC-2以上の萎縮を認めるものを“萎縮性胃炎あり”とした。萎縮性胃炎の有無と脂質異常症との関連について、ロジスティック回帰分析にて検討した。
【成績】全症例の46%に萎縮性胃炎を認めた。ロジスティック回帰分析において、年齢、Body mass index、耐糖能異常の有無、高血圧の有無、喫煙の有無、アルコール摂取頻度を調整した場合、男性において、萎縮性胃炎と脂質異常症との間に有意な関連が認められた[Odds ratio 1.35(95%CI 1.13-1.61)、p=0.001 ]。一方、女性では、萎縮性胃炎と脂質異常症との間に有意な関連は認められなかった[p=0.1] 。
【結論】検診データを用いた解析では、男性において、萎縮性胃炎と脂質異常症との間に有意な関連が認められた。この結果は、H. pylori感染と脂質異常症との関連を支持する結果と考えられた。
索引用語 萎縮性胃炎, 脂質異常症