セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

胃・十二指腸(H.pylori)2

タイトル 消P-340:

胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃癌患者における除菌時背景胃粘膜の組織学的胃炎に関する検討

演者 井上 陽介(東芝病院・消化器内科)
共同演者 田代 淳(東芝病院・消化器内科), 三好 由里子(東芝病院・消化器内科), 柿本 光(東芝病院・消化器内科), 高橋 正倫(東芝病院・消化器内科), 田上 大祐(東芝病院・消化器内科), 松原 康朗(東芝病院・消化器内科), 三輪 純(東芝病院・消化器内科), 新井 雅裕(東芝病院・消化器内科)
抄録 【目的】組織学的胃炎はHelicobacter pyloriによって進展すると考えられているが、胃潰瘍(GU)、十二指腸潰瘍(DU)、胃癌(GCA)における背景粘膜の差異は発症年齢も一因と考えられる。年齢、性別を一致させ組織学的特徴を検討した。【方法】1996-2012年まで除菌前に約3000例の内視鏡下2点生検(前庭部大弯、体上部大弯)を行いその内年齢、性別で1:1のペアマッチングさせたDU424例/GU424例(年齢;23-79歳、中央値52.0歳、男女比;700対148)を対象としupdated Sydney systemに基づき0-3点にスコア化した菌量、好中球浸潤、リンパ球浸潤、腺萎縮、腸上皮化生について、Mann-Whitney’s U検定を用い比較した。またGU222例/GCA222例(年齢;41-78歳、中央値63.4歳、男女比;370:対74)を対象とし同様の検討を行った。【成績】1)DU群対GU群の比較では前庭部で腸上皮化生(0.22:0.40)に有意差(p<0.05)を認めGU群の方が腸上皮化生は高度であった。また体上部で菌量(0.96:1.09)好中球浸潤(0.57:0.68)リンパ球浸潤(1.17:1.27)腸上皮化生(0.02:0.05)に有意差(p<0.05)を認めGU群の方が腸上皮化生や体部炎症細胞浸潤が高度であった。2)GCA群対GU群の比較では前庭部で好中球浸潤(0.58:0.73)リンパ球浸潤(1.35:1.51)に有意差(p<0.05)を認めGU群の方が炎症細胞浸潤が高度であった。また体上部で菌量(0.87:0.99)リンパ球浸潤(1.41:1.21)腺萎縮(0.42:0.13)腸上皮化生(0.23:0.04)に有意差(p<0.05)を認めGU群の方が萎縮や腸上皮化生が進行しておりリンパ球浸潤は高度であった。【結論】年齢、性別をマッチングさせた場合DU群よりGU群が、GU群よりGCA群がその背景粘膜に組織学的胃炎進展が認められ、各疾患ごとに背景粘膜に差異があることがわかった。
索引用語 Helicobacter pylori, 胃炎