セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

胃・十二指腸(GIST、癌)

タイトル 消P-350:

狭窄を伴う切除不能進行・再発胃癌に対するステント治療

演者 木村 豊(NTT西日本大阪病院・外科)
共同演者 谷口 博一(NTT西日本大阪病院・消化器内科), 山本 守敏(NTT西日本大阪病院・消化器内科), 金 致完(NTT西日本大阪病院・外科), 團野 克樹(NTT西日本大阪病院・外科), 加納 寿之(NTT西日本大阪病院・外科), 大西 直(NTT西日本大阪病院・外科), 東野 健(NTT西日本大阪病院・外科), 久保 光彦(NTT西日本大阪病院・消化器内科), 門田 卓士(NTT西日本大阪病院・外科), 今岡 真義(NTT西日本大阪病院・外科)
抄録 胃十二指腸狭窄を伴う切除不能・進行胃癌に対してこれまで胃空腸バイパス術が行われていたが、2010年4月より内視鏡的十二指腸ステント留置術(ステント術)が保険収載され、本邦でも使用可能となり、治療法の選択枝が増えた。今回、進行・再発胃癌6例に対して内視鏡下胃十二指腸ステント留置術を施行したのでその有用性について報告する。【対象】2010年4月~2012年2月にステント術を行った狭窄を伴う切除不能・進行胃癌症例6例(胃十二指腸狭窄を伴う切除不能胃癌4例、腹膜再発による吻合部狭窄例2例)。経口摂取状況、術後入院期間、経口摂取可能期間を2008年~2010年に行った胃空腸バイパス術を行った10例とretrospectiveに比較検討した。【結果】ステント術を行った症例では6例中2例で流動食・半固形食の摂取にとどまったが4例においては通常の固形食の摂取が可能となった。術後入院期間の中央値は13(9-37)日、経口摂取可能期間の中央値は72(45-312)日であった。全例において合併症は認めず安全に施行可能であり、在宅移行が可能となった。しかし、1例には術後2ヶ月目に胃空腸吻合、1例には術後3.5ヶ月目に再狭窄に対してステントの再挿入を行った。一方、バイパス術を行った10例においては、通常の固形食の摂取が可能となったのは8例、術後入院期間の中央値は18(11-58)日、経口摂取可能期間は112(55-374)日(中央値日)であった。【結語】ステント術は安全に施行可能であり、比較的長期間の経口摂取を可能とする有用な方法と考えられた。
索引用語 進行胃癌, 胃十二指腸ステント