セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)胃・十二指腸(GIST、癌) |
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タイトル | 消P-351:胃・十二指腸悪性狭窄に対する消化管ステント留置術の有用性の検討(胃空腸吻合術との比較) |
演者 | 中瀬 浩二朗(京都第二赤十字病院・消化器科) |
共同演者 | 島本 真里(京都第二赤十字病院・消化器科), 影山 真理(京都第二赤十字病院・消化器科), 平田 祐一(京都第二赤十字病院・消化器科), 和田 浩典(京都第二赤十字病院・消化器科), 碕山 直邦(京都第二赤十字病院・消化器科), 上田 悠揮(京都第二赤十字病院・消化器科), 白川 敦史(京都第二赤十字病院・消化器科), 岡田 雄介(京都第二赤十字病院・消化器科), 真田 香澄(京都第二赤十字病院・消化器科), 萬代 晃一朗(京都第二赤十字病院・消化器科), 鈴木 安曇(京都第二赤十字病院・消化器科), 森川 宗一郎(京都第二赤十字病院・消化器科), 河村 卓二(京都第二赤十字病院・消化器科), 河端 秀明(京都第二赤十字病院・消化器科), 宮田 正年(京都第二赤十字病院・消化器科), 盛田 篤広(京都第二赤十字病院・消化器科), 宇野 耕治(京都第二赤十字病院・消化器科), 田中 聖人(京都第二赤十字病院・消化器科), 安田 健治朗(京都第二赤十字病院・消化器科) |
抄録 | 【目的】胃・十二指腸悪性狭窄に対する消化管ステント留置術の有用性を胃空腸吻合術と比較検討した。【対象と方法】2005年1月から2011年12月まで胃十二指腸悪性狭窄に対して治療を行った58例(胃癌34例、膵癌12例、胆管癌7例、その他5例)を対象とした。ステント群(A群)28例と手術群(B群)30例それぞれの症状の改善率、術後の食事摂取形態(GOOSS score)、食事開始までの期間、偶発症、再治療の有無をt検定及びカイ二乗検定を用いて比較した。両群の術前の全身状態は、A群でASA-PS(physical status)Class 1、2が12例、3、4が16例であったのに対し、B群でClass 1、2が27例、3が3例であり、A群に全身状態が悪い症例が多く含まれていた。【結果】症状改善率はA群82.1%、B群90.0%であり、術後平均GOOSS scoreはA群1.96に対してB群2.37と、いずれも有意差はないものの手術群において改善率が高い傾向にあった。全身状態が良いASA-PS1,2症例のみで比較すると症状改善率はA群100%、B群88.9%であり、術後GOOSS scoreはA群2.55、B群2.30となり有意差はないもののステント群が上回った。食事開始までの期間はA群では平均1.91日なのに対してB群では平均6.54日と有意にステント群が短かった(p<0.01)。偶発症はA群で穿孔2例、B群でARDS・術後吻合部浮腫による狭窄が各1例であった。A群では2例に再狭窄を認め、ステント再挿入を行ったがB群で再治療を要した症例はなかった。【結論】消化管ステント留置術は全身状態が悪い症例でも施行可能であり、また全身状態が良好な症例では胃空腸吻合術と比較し良好な症状改善率を示したこと、術後早期に食事摂取が可能となることから有用な治療法であると考えられた。 |
索引用語 | 胃・十二指腸悪性狭窄, 消化管ステント |