セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

胃・十二指腸(癌)1

タイトル 消P-357:

ESDにて一括切除された20mmを超える結節集簇型の早期胃癌の検討

演者 中村 剛之(関西労災病院・内科)
共同演者 嶋吉 章紀(関西労災病院・内科), 板倉 史晃(関西労災病院・内科), 阿部 佳奈子(関西労災病院・内科), 小豆澤 秀人(関西労災病院・内科), 戸田 万生良(関西労災病院・内科), 柄川 悟志(関西労災病院・内科), 糸瀬 一陽(関西労災病院・内科), 牧野 仁(関西労災病院・内科), 望月 圭(関西労災病院・内科), 伊藤 善基(関西労災病院・内科), 萩原 秀紀(関西労災病院・内科), 林 紀夫(関西労災病院・内科)
抄録 【目的】ESD導入に伴い20mmを超える胃の腫瘍性病変も適応拡大病変として内視鏡的に一括切除可能となった。その中で大腸laterally spreading tumorのgranular type(以下大腸LST-G)に形態が類似した病変はその大きさに比べて深達度は浅く、ESDの良い適応である。今回、ESDにて一括切除された20mmを超える大腸LST―G類似の胃腫瘍性病変について検討した。【方法】対象は2003年5月から20年2月にESDを施行した全325例の胃腫瘍性病変の内、一括切除された20mmを超える大腸LST―G類似の19病変を病理学的に検討した。【成績】19病変の内16病変はESDにて一括完全切除された。残る3病変の内2病変は側方断端陽性であり、1病変は粘膜下層への浸潤を認めたために追加外科治療となった。術後の病理診断では高分化腺癌(以下tub1)は11病変であり、中分化腺癌(以下tub2)は3病変、tub1>tub2は3病変、tub2>tub1は2病変であった。結節の大きさおよび均一性と深達度や分化度には関連性はなかった。tub1の11病変は全て間質浸潤を伴わない極めて分化度が高い病変であった。tub2成分を含む8病変は全て間質浸潤を伴っており、粘膜筋板近くにまで病変が達している傾向があった。【結論】結節集簇型の胃腫瘍性病変は大腸LST-Gと異なり結節の大きさや均一性と深達度・分化度には関連性はない。深達度に関連する因子は分化度と間質浸潤の有無であると考えられるが、今後さらなる症例の集積が必要である。
索引用語 結節集簇型, 深達度