セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

胃・十二指腸(癌)1

タイトル 消P-359:

「胃洗浄廃液」を利用した早期胃がん診断への応用

演者 大石 嘉恭(聖マリアンナ医大・消化器・肝臓内科)
共同演者 渡邊 嘉行(聖マリアンナ医大・消化器・肝臓内科), 清川 博史(聖マリアンナ医大・消化器・肝臓内科), 原 雅樹(聖マリアンナ医大・消化器・肝臓内科), 佐藤 望(聖マリアンナ医大・消化器・肝臓内科), 川島 亜貴世(聖マリアンナ医大・消化器・肝臓内科), 森田 亮(聖マリアンナ医大・消化器・肝臓内科), 吉田 良仁(聖マリアンナ医大・消化器・肝臓内科), 佐藤 義典(聖マリアンナ医大・消化器・肝臓内科), 石郷岡 晋也(聖マリアンナ医大・消化器・肝臓内科), 前畑 忠輝(聖マリアンナ医大・消化器・肝臓内科), 伊東 文生(聖マリアンナ医大・消化器・肝臓内科)
抄録 【背景】近年の上部内視鏡検査を胃がん検診へ導入する動きから、内視鏡の役割は増え続ける。我々は、内視鏡医の習熟度に依存しない内視鏡補助診断として、検査中発生する胃洗浄廃液に注目。回収したDNAの遺伝子異常(遺伝子メチル化異常)を分子診断マーカーとすることで、従来法の弱みである「見逃し」の解消につなげることが出来るかを検討した。【材料と方法】MCA Microarray法により、早期胃がんの診断に有効な候補遺伝子を選出した後、ESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)適応症例における治療前後胃洗浄液を回収、DNA抽出の後、定量的メチル化解析を行い、ESD後の違残診断に有効かを検討した。【結果】ESD治療前後のGS廃液から抽出した網羅的DNAメチル化解析により候補遺伝子Sox17を選出。Sox17遺伝子のメチル化は、検証セット(128サンプル)でも治療前後に有意な差を認めた(p<0.0001)。また、治療後にメチル化レベルの低下を認めない症例において、ESD治療による切除断端陽性症例が存在した。【考察】胃洗浄廃液を用いた診断は胃癌予測診断や治療後残存胃の再発リスク群選定に有用と考えられた。
索引用語 胃がん, 胃洗浄廃液