セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)胃・十二指腸(癌)4 |
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タイトル | 消P-373:腸上皮化生と遺伝子メチル化異常、胃癌 |
演者 | 福山 智基(金沢医大・消化器内科DELIMITER福山医院) |
共同演者 | 白枝 久和(金沢医大・消化器内科), 中村 正克(金沢医大・消化器内科), 松江 泰弘(金沢医大・消化器内科), 野村 友映(金沢医大・消化器内科), 山田 英登(金沢医大・消化器内科), 林 蘭仁(金沢医大・消化器内科), 斉藤 隆(金沢医大・消化器内科), 松永 和大(金沢医大・消化器内科), 林 伸彦(金沢医大・消化器内科), 大塚 俊美(金沢医大・消化器内科), 福村 敦(金沢医大・消化器内科), 尾崎 一晶(金沢医大・消化器内科), 利國 信行(金沢医大・消化器内科), 土島 睦(金沢医大・消化器内科), 堤 幹宏(金沢医大・消化器内科), 有沢 富康(金沢医大・消化器内科) |
抄録 | 胃粘膜の組織学的変化と遺伝子異常メチル化、胃癌の関係につき検討を試みた。【方法】非癌組織の遺伝子メチル化異常、組織学的胃炎の評価がなされている330例(内担胃癌者55例)を対象とした。また、別の胃癌者123例に関しては、胃癌部と背景粘膜の遺伝子メチル化異常のprofileにつき検討した。メチル化異常はp14ARF、p16INK4a、CDH1、DAP-Kに関しMSP法にて検出した。【結果】330例は平均年齢60.2才、男/女=202/118で、HP陽性率は68.2%であった。萎縮スコアと化生スコアは有意な正の相関を認めた(p<0.0001、R2=0.46)。胃癌群と非胃癌群の比較では萎縮スコアに有意差は認めなかったが、化生スコアは胃癌群で有意に高値であった(p<0.0001)。メチル化遺伝子数と組織学的胃炎の検討では、萎縮・化生スコア伴にメチル化遺伝子数と有意な正の相関を示した(p=0.0090、p<0.0001)が、化生スコアはより強く相関した。また、胃癌群では非胃癌群に比し有意にメチル化遺伝子数は高値であった(p<0.0001)。胃癌の組織別の検討では分化型と未分化型の間で、背景粘膜の萎縮・化生スコア、メチル化遺伝子数に有意な差は認めなかった。また、背景粘膜と腫瘍部のメチル化異常の比較では、123例中22例は同様なメチル化profileを示し、32例では腫瘍部で新たなメチル化遺伝子を認め、9例では2つの遺伝子に新たなメチル化を認めた。一方、腫瘍部でメチル化遺伝子数が減少したのは51例で、24例は2つ以上の遺伝子でメチル化が認められなかった。全体では、腫瘍部では非腫瘍部に比しメチル化遺伝子数は有意に低値であった(p=0.0090)。【結論】腸上皮化生と遺伝子異常メチル化は胃癌の高危険群を示唆する所見と考えられた。しかし、メチル化profileの検討からは遺伝子メチル化は炎症の結果であり、発癌は別のsequenceである可能性も考えられた。 |
索引用語 | 腸上皮化生, 遺伝子異常メチル化 |