セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

胃・十二指腸(治療(化学療法))

タイトル 消P-379:

1st lineとしてTrastuzumab+Capecitabine+CDDP療法が有用であった骨転移を有する4型進行胃癌の2例

演者 小谷 大輔(北九州市立医療センター・消化器内科)
共同演者 宮田 誠一(北九州市立医療センター・消化器内科), 畑 佳孝(北九州市立医療センター・消化器内科), 淀江 賢太郎(北九州市立医療センター・消化器内科), 隅田 頼信(北九州市立医療センター・消化器内科), 本田 邦臣(北九州市立医療センター・消化器内科), 井原 裕二(北九州市立医療センター・消化器内科), 秋穂 裕唯(北九州市立医療センター・消化器内科)
抄録 【はじめに】2011年3月よりHER2強陽性の切除不能進行胃癌に対し,Trastuzumab(以下Tmab)が保険承認された.今回,Tmab+ Capecitabine+CDDP(XP)療法が有用であった骨転移を有する4型進行胃癌の2例を経験したので報告する.
【症例1】57歳男性.2011年7月より食思不振,体重減少を主訴に近医受診.上部消化管内視鏡検査(EGD)にて4型胃癌と診断され,同年10月当科紹介受診した.多発リンパ節転移および多発肺・肝転移,また頸椎C7に圧迫骨折を伴う骨転移を認め,手術不能4型進行胃癌と診断.胃原発巣からの生検にてHER2(3+)であり,1st lineとしてTmab(初回8mg/m2,以降6mg/m2)+Capecitabine2000mg/m2/day(day1-14)+CDDP80mg/m2(day1)による化学療法を開始した.また頸椎骨転移巣に対してはゾレドロン酸投与および放射線照射(30Gy)を行った.Tmab+XP 4コース施行後のCTにてPRと判断.現在7コースまで継続中.
【症例2】57歳男性.2011年6月に食思不振,体重減少,腰痛を主訴に近医受診.EGDにて4型胃癌と診断され,当科紹介受診した.傍大動脈リンパ節転移ならびに胸腰椎を中心に多発骨転移を認め,手術不能4型進行胃癌と診断.胃原発巣からの生検にてHER2(3+)であり,同年8月より1st lineとして症例1と同様にTmab+XPによる化学療法を開始した.また多発骨転移に対してはゾレドロン酸投与を行った.Tmab+XP 7コース施行後のCTにてPRと判断.現在9 コース目まで継続中.
【まとめ】骨転移を有する高度進行胃癌に対してTmab+XP療法が有用であった2例を経験した.
索引用語 Trastuzumab, 進行胃癌