セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)胃・十二指腸(治療(化学療法)) |
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タイトル | 消P-384:DCS療法後に根治切除術を行ったStageIV胃癌の検討 |
演者 | 東 瑞智(北里大・消化器内科) |
共同演者 | 三重野 浩朗(北里大・外科), 樋口 勝彦(北里大・消化器内科), 石戸 謙次(北里大・消化器内科), 佐々木 徹(北里大・消化器内科), 堅田 親利(北里大・消化器内科), 成毛 哲(北里大・消化器内科), 田辺 聡(北里大・消化器内科), 小泉 和三郎(北里大・消化器内科) |
抄録 | [目的]StageIV胃癌は予後が悪いと考えられているが、化学療法により非治癒切除因子が消失しR0切術を行える患者が増加している。我々はDocetaxel、Cisplatin、S-1を用いたDCS療法により手術を施行したStageIV胃癌症例を臨床病理学的に検討した。[方法]当院において2006年4月から2011年10月までにDCS療法を行い、その後に胃切除術を施行した進行胃癌症例を対象とした。なお胃癌取扱い規約第14版に基づくStageを用いた。[結果]DCS療法後に手術が施行されたのは43例あり、そのなかでStageIV以外による術前化学療法(NAC-DCS)を行った症例は27例で、今回はStageIVと診断されDCS療法を行った16例を検討対象とした。M/F 11/5例、平均年齢62(35-73)歳、非治癒切除因子は大動脈周囲リンパ節腫脹/腹膜播種/肝転移+大動脈周囲リンパ節腫脹/肝転移が8/4/2/2例、治療効果はPR/SDが15/1例であり、手術目的はdownstage/salvagesurgeryが10/6例であった。downstageの根拠としては、8例が大動脈周囲リンパ節腫脹の消失で最も多く、2例が腹膜播種の消失であった。salvage surgeryは肝転移が3例と多いが、1例は肝転移が画像上残存しているためにsalvage surgeryとして施行されたが、術後の病理組織標本では腫瘍の残存はなく組織学的効果判定はgrade3であった。術前DCS療法の施行回数の平均は4.4(2-6)回で、術後補助化学療法としてはS-1/DS/DCS/CPT/なしが9/4/1/1/0で選択され、PFS/OSのMSTは5.5/21.5月であった。術後切除組織における化学療法の組織学的効果判定でgrade1b以上は81.3%(13/16例)で達成された。再発形式はリンパ節/腹膜/肝/がん性リンパ管症/DICが3/2/1/1/1例で、7例が現在も無再発生存中である。[結論]StageIV進行胃癌に対してDCS療法が選択される要因としては大動脈周囲リンパ節腫脹であることが最も多かった。StageIV胃癌におけるDCS療法は、非切除因子が1個でPRが得られその結果R0切除が見込まれる症例に長期予後が期待できる可能性がある。 |
索引用語 | 胃癌, DCS |