セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)胃・十二指腸(症例報告/その他)1 |
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タイトル | 消P-387:当院における経皮内視鏡的胃瘻造設術後の予後因子の検討 |
演者 | 藤本 美幸(阿南共栄病院・消化器病センター) |
共同演者 | 滝下 誠(阿南共栄病院・消化器病センター), 答島 章公(阿南共栄病院・消化器病センター), 丸橋 朋子(阿南共栄病院・消化器病センター), 上口 芙沙子(阿南共栄病院・消化器病センター), 津川 愛(阿南共栄病院・消化器病センター), 多田 真理枝(阿南共栄病院・消化器病センター), 井内 貴彦(阿南共栄病院・消化器病センター), 伊藤 祐司(阿南共栄病院・消化器病センター), 大島 康志(阿南共栄病院・消化器病センター), 高橋 秀夫(阿南共栄病院・消化器病センター), 篠原 正幸(阿南共栄病院・消化器病センター), 東 博之(阿南共栄病院・消化器病センター), 安藤 道夫(阿南共栄病院・消化器病センター) |
抄録 | 【目的】経皮内視鏡的胃瘻造設術(PEG)は摂食障害症例に対し広く施行されている。簡便かつ低侵襲に施行できるといわれているが対象者が高齢者であることが多く、PEG施行後の経腸栄養の利点が得られないまま死亡することも多い。当院でのPEG施行例の生命予後因子について検討した。【方法】当院において2009年4月から2011年12月までに施行したPEG165例(男性83例、女性82例、平均年齢81.2歳)のうち予後追跡可能であった94例について生存期間が3カ月未満の予後不良群(18例)と生存期間3カ月以上の予後良好群(76例)に分類した。それぞれについて年齢、性別、認知症の有無、嚥下性肺炎の既往、血中Hb濃度、血清alb、T-cho、ALT、Cr、Na、食道裂孔ヘルニアの有無、ボタン型使用例はボタンのシャフト長について比較し、生命予後との関連を検討した。統計学的検討はUnpaired-t検定およびχ二乗検定を用いた。多変量解析としてcox比例ハザードモデルによる生存分析を加え検討した.P<0.05を有意差ありとした. 【成績】予後不良群では予後良好群と比較して年齢が高く(p<0.01)、血中Hb濃度が低く(p<0.01)、血清alb値およびT-cho値が低く(いずれもp<0.01)、血清Na値が低値であり(p<0.05)、血清CRP値が高値であった(p<0.05)。また有意差のみられた6項目を多変量解析したところ年齢85歳以上と血中Hb濃度10.5g/dl未満が独立した危険因子とされた。【結論】85歳以上の超高齢者や貧血および電解質異常を伴う低栄養状態の患者では生命予後不良である可能性が示唆された。胃瘻を利用した経腸栄養での長期生存を目指す場合には全身状態良好な比較的早期に導入を検討する必要があると思われた。また、寝たきり患者に対するPEGに関しては倫理的にも問題が多い分野であり、手技のリスクや生命予後に関して十分説明できるよう、客観的なデータの蓄積やスコア化が必要と考えられた。 |
索引用語 | 経皮内視鏡的胃瘻造設術, 生命予後 |