セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)胃・十二指腸(症例報告/その他)2 |
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タイトル | 消P-393:仮想化内視鏡による病変描出率の検討 |
演者 | 古川 和宏(名古屋大大学院・消化器内科学) |
共同演者 | 宮原 良二(名古屋大大学院・消化器内科学), 舩坂 好平(名古屋大附属病院・光学医療診療部), 鶴留 一誠(名古屋大大学院・消化器内科学), 山本 富美子(名古屋大大学院・消化器内科学), 松崎 一平(名古屋大大学院・消化器内科学), 大野 栄三郎(名古屋大附属病院・光学医療診療部), 中村 正直(名古屋大大学院・消化器内科学), 川嶋 啓揮(名古屋大大学院・消化器内科学), 伊藤 彰浩(名古屋大大学院・消化器内科学), 大宮 直木(名古屋大大学院・消化器内科学), 廣岡 芳樹(名古屋大附属病院・光学医療診療部), 前田 修(名古屋大大学院・消化器内科学), 渡辺 修(名古屋大大学院・消化器内科学), 安藤 貴文(名古屋大大学院・消化器内科学), 森 健策(名古屋大・情報連携統括本部情報戦略室), 後藤 秀実(名古屋大大学院・消化器内科学DELIMITER名古屋大附属病院・光学医療診療部) |
抄録 | 【目的】画像解像度の向上と表示方法の進歩により仮想化内視鏡の診断能は向上し、特に大腸領域においてはCT colonographyとして欧米を中心に普及しつつある。一方、上部消化管領域においては仮想化内視鏡の臨床応用は進んでいない。今回我々は仮想化内視鏡による上部消化管病変に対する病変描出率を評価し、スクリーニング及びがん検診への応用の可能性について検討を行った。【方法】当科では胃癌の術前CT検査において撮影前に発泡剤の内服を行っているため、術前MDCT画像から作成した仮想化内視鏡像を用いて検討を行った。2006年6月から2011年1月までに当院において64列MDCTでダイナミックCTを撮影した胃癌患者のうち、当科にて上部消化管内視鏡検査を施行した159症例167病変(男性117名、女性42名、平均年齢65.2歳)を対象とした。仮想化内視鏡像は本学情報科学研究科で開発されたソフトウェア(NewVES)を用いて作成し、1)胃癌の描出率、2)その他の上部消化管病変における描出率の評価を行った。【成績】1)胃癌の描出率は全体で68.3%(114/167)であった。うち早期癌の描出率は52.8%(57/108)、進行癌は96.6%(57/59)であった(p<0.001)。2)その他の上部消化管病変として胃潰瘍もしくは胃潰瘍瘢痕(32病変)、ポリープ(12病変)、胃粘膜下腫瘍(6病変)、胃腺腫(6病変)、びらん(5病変)を認め、描出率はそれぞれ34.4%(11/32)、33.3%(4/12)、33.3%(2/6)、16.7%(1/6)、20% (1/5)であった。偽陽性は7例、4.4%であった。【結論】進行癌の描出率については良好であるものの、早期癌の描出率は低く、偽陰性が多いため、仮想化内視鏡のがん検診への応用については今後さらなる技術の進歩が必要であると考えられた。 |
索引用語 | 仮想内視鏡, 胃癌 |