セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)胃・十二指腸(症例報告/その他)3 |
---|---|
タイトル | 消P-399:切除不能進行胃がんにおける緩和的放射線治療の有用性 |
演者 | 平本 秀二(三菱京都病院・腫瘍内科) |
共同演者 | 溝田 綾子(三菱京都病院・腫瘍内科), 吉岡 亮(三菱京都病院・腫瘍内科), 守上 佳樹(三菱京都病院・内科), 田中 淳也(三菱京都病院・内科), 木村 史子(三菱京都病院・内科), 日下 茂(三菱京都病院・内科), 重本 香保里(三菱京都病院・内科), 杉本 英光(三菱京都病院・内科), 水野 雅博(三菱京都病院・内科), 瀬戸 一誠(三菱京都病院・放射線科), 小東 靖史(三菱京都病院・放射線科), 井上 幹也(三菱京都病院・放射線科), 上田 修三(三菱京都病院・放射線科), 大田 豊承(三菱京都病院・放射線科), 中村 晶(京都大附属病院・放射線治療科), 板坂 聡(京都大附属病院・放射線治療科), 平岡 真寛(京都大附属病院・放射線治療科), 小野 公二(京都大附属病院・放射線治療科) |
抄録 | 【背景、目的】切除不能除進行胃癌における出血や通過障害などの局所症状に対する緩和的治療として外科的治療、内視鏡的治療などの選択肢があるが、緩和的放射線治療に関する報告は少ない【結果】2006年4月~2011年3月までに当院において切除不能進行胃癌に対して症状緩和目的に単独あるいは化学療法併用放射線治療を行った10例に対して検討した。男女比1:9、年齢中央値67.0歳、PSは3が1例、2が2例、1が6例、0が1例であった。UICC-StageIVが9例IIIAが1例。部位はU5例、M3例、L2例で組織型はsigが1例、por3例、tub1 が3例tub2が3例、肉眼型は4が7例、2,3,5がそれぞれ1例であった。放射線治療後に内視鏡的ステント留置術を1例施行したが、他は全期間において外科的、内視鏡的治療を施行しなかった。緩和的放射線治療前に全身化学療法を6例に治療後に6例施行した。放射線単独療法を5例、併用化学療法を5例に施行した、累積線量は中央値47.4Gyであった。Gr3以上の有害事象は認めなかった。治療目的は止血8例、狭窄解除3例であった。放射線治療後に「輸血を必要としなかったもの」を止血、「嘔吐などの症状がなく食事形態、食事摂取量の改善を示したもの」を狭窄解除と定義した。止血では71.4%、狭窄解除では66.7%で3カ月以上症状緩和が維持できた。止血、狭窄解除期間はそれぞれ中央値3.3カ月、4.2カ月であった。放射線単独療法と併用療法群に分類し症状緩和期間を求めると単独療法は1.1カ月、併用療法は6.1カ月で化学併用療法で症状緩和期間が長い傾向にあった。【結論】放射線治療は外科的治療および内視鏡的治療などと比較すると効果発現までに時間を要するため症例は限られるが一定の効果を有すると思われる、また低侵襲であり選択肢の一つとして考慮してもよい治療と考えられた。 |
索引用語 | 進行胃癌, 放射線治療 |