セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)十二指腸1 |
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タイトル | 消P-421:malignant gastric outlet obstruction (mGOO)に対する内視鏡的十二指腸ステントを用いた緩和治療 |
演者 | 戒能 聖治(山口大・消化器病態内科学) |
共同演者 | 播磨 博文(山口大・消化器病態内科学), 末永 成之(山口大・消化器病態内科学), 植木谷 俊之(山口大・消化器病態内科学), 仙譽 学(山口大・消化器病態内科学), 吉田 加奈子(山口大・消化器病態内科学), 原野 恵(山口大・消化器病態内科学), 戒能 美雪(山口労災病院・消化器科), 坂井田 功(山口大・消化器病態内科学) |
抄録 | 【目的】胆・膵領域癌、胃癌をはじめとした消化器癌の進行やその他の癌のリンパ節転移に伴いmGOOを来すことをしばしば経験する。mGOOでは食欲不振、嘔気・嘔吐などの症状を来し、経口摂取が困難となり、QOLが大きく損なわれる。このような病態に対し、十二指腸ステントを内視鏡的に留置することで、患者に大きな侵襲を加えずに症状を緩和することが期待される。当科および関連施設でのthrough the scope (TTS)タイプステント留置の現状および成績について報告する。【方法】対象は2008年1月から2012年3月までにmGOOに対して内視鏡的十二指腸ステント留置を施行した40例(男性20例、女性20例)。平均年齢は72.5歳(49―86歳)。疾患の内訳は膵22例、胆道癌11例、胃癌6例、その他1例であった。狭窄部位は全例で胃幽門から十二指腸の範囲にあった。ステント挿入時の使用内視鏡は2T-240、TJF-260V、CF-H260AI(いずれもOlympus)で、十二指腸ステントはNiti-S stent (Taewoong)、WallFlex duodenal stent (Boston Scientific)を使用した。経口摂取レベル(GOO scoring system; GOOSS)、合併症(早期・晩期)、生存期間について検討した。【成績】全例で十二指腸ステント留置は可能であった。十二指腸ステント留置後のGOOSS は40例中32例で3、6例で2、2例で1、と改善した。早期合併症はなく、晩期合併症は2例でステント逸脱を認めた。生存期間中央値は72.5日(8-469日)であった。【結論】TTSタイプステントを用いることにより、全症例で比較的容易に十二指腸ステントを留置することが可能であった。十二指腸ステントを留置することで、経口摂取レベルの改善および嘔気・嘔吐などの症状の改善が認められた。さらに重篤な偶発症は見られなかった。以上より、内視鏡的十二指腸ステント留置は緩和医療として非常に重要であると考えられた。 |
索引用語 | 十二指腸ステント, mGOO |