セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)小腸(基礎) |
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タイトル | 消P-430:NSAIDs起因性小腸傷害に対するghrelinの有効性の検討 |
演者 | 増尾 拓哉(神戸薬科大・医療薬学) |
共同演者 | 三木 生也(神戸薬科大・医療薬学DELIMITER神戸大・消化器内科), 棚橋 俊仁(神戸薬科大・医療薬学DELIMITER神戸大・消化器内科), 近藤 靖之(神戸薬科大・医療薬学DELIMITER神戸大・消化器内科), 河内 正二(神戸薬科大・医療薬学), 井上 潤(神戸薬科大・医療薬学DELIMITER神戸大・消化器内科), 上原 啓史(神戸薬科大・医療薬学), 坂東 寛(神戸薬科大・医療薬学), 松本 祥治(神戸薬科大・医療薬学), 西端 由佳(神戸薬科大・医療薬学), 鉢田 杏奈(神戸薬科大・医療薬学), 水野 成人(神戸薬科大・医療薬学) |
抄録 | 【目的】カプセル内視鏡とバルーン内視鏡の登場により、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)による小腸傷害の頻度が高いことが判明してきたにもかかわらず、安全で有効な治療薬は乏しいのが現状である。そこで我々は、上部消化管粘膜傷害に対する保護作用の報告のあるghrelinに注目し、動物モデルを用いてghrelinのNSAIDs起因性小腸傷害への有効性を検証することとした。【方法】C57BL/6Jマウスへのインドメタシン投与によるNSAIDs小腸傷害モデルを用いて検討した。このモデルに対し、ghrelin投与群とvehicle投与群において各種パラメーターを比較した。小腸傷害の程度は潰瘍面積、病理組織像によってスコア化し、MPO活性とPGE2レベル、およびCOX-1、COX-2、TNF-α、IL-1β、IL-6の各mRNA発現を解析した。【成績】ghrelin投与群はvehicle群に比べて、肉眼的および顕微鏡的スコアが有意に改善した。また、ghrelin投与群はvehicle群に比べて、MPO活性、PGE2レベルは低下していた。COX-2、TNF-α、IL-1β、IL-6のmRNAの発現は有意に減少した。【結論】ghrelinはインドメタシン誘発性小腸傷害マウスモデルにおいて、保護効果を示すことが証明された。上部消化管の潰瘍保護に関する既報を考え合わせると、ghrelinは消化管粘膜傷害に対して、上下部消化管ともに保護的に作用することから、NSAIDs起因性消化管傷害に対する新規治療法を考える上で有用な知見と考えられた。 |
索引用語 | 小腸炎, グレリン |