セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

小腸(臨床)1

タイトル 消P-435:

イレウスに対する一時的PEG留置術

演者 高山 悟(名古屋市立大大学院・消化器外科学)
共同演者 小川 了(名古屋市立大大学院・消化器外科学), 安藤 拓也(名古屋市立大大学院・消化器外科学)
抄録 【目的】難治性腸閉塞症例では再手術が非常に困難であるばかりか大量腸切除に至ったり、多臓器損傷を起こしたりすることも稀ではなく、可能ならば再手術は回避することが望ましいが、そのためには長期の腸管減圧が欠かせないことが多く、現実には多くの症例がその危険を承知の上で手術が選択される。一方PEGは経腸栄養ルートとしてのみならず、がん末期腸閉塞時の減圧などに使用されることもあり、すでに減圧法としては一定の評価を得ている。今回我々はこのような長期減圧が必要な症例に対し一時的経PEG減圧術を施行し良好な成績を得られたためここに紹介する。【方法】我々は様々な病態の5症例に対し経PEG的腸管減圧術を施行した。これら症例は小腸の減圧を目的とするためPEG造設後早期に小腸へイレウス管が挿入できるようイントロデューサー法でPEGを造設し胃壁固定をしっかり行った。そしてPEG造設後ボタンは取り除きイレウス管を経PEG的に留置した。【成績】経鼻的ドレナージでは苦痛が強く短期間しか耐えられなかったものが長期耐えられる様になり、またイレウス管の深部挿入なども容易となり、さらに手術の回避症例もあった。【結論】難治性腸閉塞はすぐに手術を行うと多大な合併症を生じることがあり、減圧により安定化や改善が期待できる限りは減圧で対応できることが望ましい。よって今回のように一過性PEGによる減圧の適応症例も少なからずあるものと考える。
索引用語 PEG, イレウス