セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

小腸-大腸(クローン病)

タイトル 消P-461:

新潟県のクローン病治療の現状(アンケート調査の結果から)

演者 飯合 恒夫(新潟大医歯学総合病院・1外科DELIMITER新潟CDサポートセミナー)
共同演者 横山 純二(新潟大医歯学総合病院・光学医療診療部DELIMITER新潟CDサポートセミナー), 本間 照(済生会新潟第二病院・消化器内科DELIMITER新潟CDサポートセミナー), 杉村 一仁(新潟市民病院・消化器内科DELIMITER新潟CDサポートセミナー)
抄録 はじめに)我々は新潟CDサポートセミナーを組織し、薬剤師、栄養士を含めたメディカルスタッフを対象にクローン病(CD)の情報を提供している.今回、当セミナーで新潟県のクローン病治療の実態についてアンケート調査を行ったので報告する.方法)新潟県内の28施設、63名の消化器系の医師に対しアンケートを送付した.アンケートは記名式であり、20施設(71%)、38名(59%)の医師から回答を得た.結果)回答があった医師の1年間に診療した外来CD患者はのべ310名、入院患者はのべ50名であった.CD活動期の治療についての有効回答は27名であり、薬物療法は27名(100%)、栄養療法は25名(92.6%)が行っていた.薬物療法では、5ASAは27(常に22、時々5)名、ステロイドは22(常に2、時々20)名、抗TNFα抗体は18(常に2、時々16)名、免疫調節剤14(時々14)名が使用するとしていた.CD寛解期の治療についての有効回答は26名であり、薬物療法は25名(96.2%)、栄養療法は23名(88.5%)が行っていた.薬物療法では、5ASAは25(常に22、時々3)名、ステロイドは10(時々10)名、抗TNFα抗体は14(常に1、時々13)名、免疫調節剤11(時々11)名が使用するとしていた.栄養療法では22名がEDを使用しており、20名が600kcal/日以上を目標としていた.外科7施設(7名)からは5年間でのべ76回の手術についての回答があり、術式別では、小腸切除(回盲部切除を含む)51回、結腸切除17回、狭窄形成術13回と続いていた.直腸肛門病変に対しては11回の回答しかなかった.また、手術を施行していたのは4施設のみであった.結語)新潟県内では、CDに対しほぼ指針通りの内科的治療が行なわれていると推測された.手術は専門内科医のいる特定施設に集中しており、手術患者は専門内科医の診断治療のもと、手術に至っていると考えられた.
索引用語 クローン病, アンケート調査