セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)小腸-大腸(クローン病) |
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タイトル | 消P-468:クローン病小腸病変の活動性診断における体外式超音波ドプラ法の有用性 |
演者 | 佐々木 智彦(横浜市立大市民総合医療センター・炎症性腸疾患センターDELIMITER横浜市立大市民総合医療センター・消化器病センター) |
共同演者 | 国崎 玲子(横浜市立大市民総合医療センター・炎症性腸疾患センター), 木村 英明(横浜市立大市民総合医療センター・炎症性腸疾患センター), 半澤 秋帆(横浜市立大市民総合医療センター・臨床検査部), 柴田 尚美(横浜市立大市民総合医療センター・臨床検査部), 米澤 広美(横浜市立大市民総合医療センター・臨床検査部), 宮島 栄治(横浜市立大市民総合医療センター・臨床検査部), 藤井 正一(横浜市立大市民総合医療センター・消化器病センター), 沼田 和司(横浜市立大市民総合医療センター・消化器病センター), 田中 克明(横浜市立大市民総合医療センター・消化器病センター), 野澤 昭典(横浜市立大市民総合医療センター・病理部), 田中 正則(弘前市立病院・臨床検査科), 前田 愼(横浜市立大附属病院・消化器内科) |
抄録 | 【背景】クローン病(CD)小腸病変の精査において侵襲や被曝、造影剤の負担のない体外式超音波検査(US)の有用性が注目されている。USでは腸管壁の肥厚、構造、血流を評価するが、治療選択上重要となる炎症性狭窄と線維性狭窄の鑑別におけるドプラ法での血流評価の意義についてまだ充分なコンセンサスは得られていない。 【目的】CD小腸病変の活動性診断におけるUSドプラ法による血流評価の有用性を、手術検体の免疫組織学的評価を用いた病理所見から検討する。 【対象と方法】CDの小腸狭窄に対して手術を要し、術前USドプラ法で血流増多を認めた5病変と、血流増多のなかった5病変を用いた。手術検体をHE染色で疾患活動性を評価するとともに、組織壁内の血管と炎症細胞浸潤を免疫組織染色で解析(CD31、CD79a、CD3)した。バーチャルスライド(Olympus VS120)で取り込んだ病理画像から、上記染色を組織解析ソフト(TissueMorph:VisioPharm社)を用いて定量化し、得られた結果と術前ドプラ法での血流との相関について検討した。 【結果】ドプラで血流増多を認めた病変では、病理学的に活動性潰瘍を認め、同部の腸管では粘膜下層を中心とした細血管増生と、それに相関する疾患特異的炎症細胞浸潤増多を認めた。ドプラで血流増多を認めなかった病変は線維性狭窄で、組織学的に血管、炎症細胞浸潤ともに乏しく、疾患活動性は軽微だった。 【結語】ドプラ法で壁血流増多を認めるCD小腸病変部では、血管増生とこれに相関する疾患特異的な炎症細胞浸潤を認めたことから、USカラードプラ法により疾患特異的活動性の評価が可能であると考えられた。 |
索引用語 | クローン病, 体外式超音波 |