セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

大腸(基礎)2

タイトル 消P-476:

Interleukin (IL)-10-deficient(IL-10-/-) cell transfer model of colitisにおけるCXCR3分子の役割

演者 蓮井 桂介(弘前大大学院・消化器血液内科学)
共同演者 石黒 陽(弘前大大学院・消化器血液内科学DELIMITER弘前大附属病院・光学医療診療部DELIMITER国立弘前病院・消化器・血液内科), 櫻庭 裕丈(弘前大大学院・消化器血液内科学), 平賀 寛人(弘前大大学院・消化器血液内科学), 山形 和史(弘前大大学院・消化器血液内科学), 福田 眞作(弘前大大学院・消化器血液内科学)
抄録 【背景】潰瘍性大腸炎において、GWASの結果からIFN-γ近傍の異常と、さらにIFN-γプロモーター領域のメチル化異常が報告されている。我々の検討でもステロイド抵抗性難治性潰瘍性大腸炎組織における網羅的解析からTh1型反応を司る候補遺伝子CXCL-9と、そのリガンドであるCXCR3発現細胞の異常が認められており、今回はCXCR3分子の役割について解析することを目的とする。【方法】Th1・Th17型の腸炎モデルであるIL-10-/-移入腸炎を用いた。既報の如く、IL-10-/-C57BL/6マウスの脾臓・腸管膜リンパ節細胞を分離、1.0x107個 / bodyを8-12週齢 雌SCIDマウスへ腹腔投与し腸炎を誘発した.移入14日目よりCXCR3拮抗薬であるAMG487 10mg/kg/日またはvehicleを投与し,体重変化,cytokine profile,病理組織学的な評価を行った.【成績】IL-10-/-移入腸炎モデルにおいて,AMG487投与群ではVehicle群に比し,体重減少は有意に抑制され(P=0.0159),組織学的にも炎症性変化は有意に抑制された(P=0.0043).またVehicle群に比しAMG487でTNF-α,IL-17が抑制された。【結語】Th1・Th17型の腸炎モデルにおいてCXCR3発現細胞はpathogenicであり、またCXC3阻害剤の治療応用の可能性が示唆された。
索引用語 CXCR3, 潰瘍性大腸炎