セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

大腸(診断)2

タイトル 消P-493:

大腸癌における内視鏡検査直後のCT Colonographyの有用性

演者 野村 能元(恵寿総合病院・消化器病センター)
共同演者 渕崎 宇一郎(恵寿総合病院・消化器病センター), 真橋 宏幸(恵寿総合病院・消化器病センター), 尾島 敏彦(恵寿総合病院・消化器病センター), 山崎 圭介(恵寿総合病院・消化器病センター), 鎌田 徹(恵寿総合病院・消化器病センター), 宮森 弘年(恵寿総合病院・消化器病センター)
抄録 【背景・目的】以前よりマルチスライスCTの画質向上につれて、CT Colonography(CTC)のスクリーニングへの応用が世界的に拡がっている。最近では、大腸内視鏡検査直後にCTCを行うことによって、良質な画像が得られ、病変の評価に効果的であり、手術が必要な患者に対して術前の注腸検査と同等の情報を得られるとの報告が散見される。また、同時に3D血管画像と合成することで支配動脈との関係が明瞭になり、腹腔鏡下手術時などで、navigationとしての役割を果たすことも可能である。当院でも、2011年より大腸内視鏡検査時に内視鏡的切除困難な病変が指摘された場合には、検査後にCTCを施行している。今回、大腸内視鏡検査直後にCTCを行う有用性に関して検討した。【方法】2011年2月1日~2012年1月31日の期間に当院で施行した大腸内視鏡検査1371例のうち、CTCを施行した21例を対象とし、retrospectiveに患者背景、検査結果、合併症に関して検討した。【成績】平均年齢72.5歳(51‐87)、男女比13:8、検査目的は検診二次2例・症状精査16例・診断後紹介3例であった。内視鏡検査終了からCTC撮影までの時間は平均10.2分(1-31)。主な腫瘍占拠部位はC/A/T/D/S/Rs/Ra/Rb =3/5/1/4/3/2/2/1例。CT撮影により、リンパ節転移9例、遠隔転移7例を認めた。その後改めて注腸検査を行ったのは4例で、いずれも直腸病変であった。問題となる合併症は特に認めなかった。最終的な病期(大腸癌取り扱い規約)はStageI/II/IIIa/IIIb/IV=2/3/4/5/7例であった。【結論】内視鏡検査直後のCTCは安全に施行可能で、転移検索も同時に行えるというメリットもあり、今後、注腸検査の代用となっていく可能性が示唆された。しかし、直腸病変に関しては、腸管全体にガスが入らず描出不良のことがあり注意が必要である。
索引用語 CTC, 大腸癌