セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

大腸(クローン病)2

タイトル 消P-506:

クローン病に対するアダリムマブの有効性に関する検討

演者 石井 学(川崎医大・消化管内科)
共同演者 垂水 研一(川崎医大・消化管内科), 鎌田 智有(川崎医大・消化管内科), 藤田 穣(川崎医大・消化管内科), 松本 啓志(川崎医大・消化管内科), 佐藤 元紀(川崎医大・消化管内科), 山中 義之(川崎医大・消化管内科), 村尾 高久(川崎医大・消化管内科), 中津川 善和(川崎医大・消化管内科), 大澤 元保(川崎医大・消化管内科), 難波 祐子(川崎医大・消化管内科), 塩谷 昭子(川崎医大・消化管内科), 春間 賢(川崎医大・消化管内科)
抄録 【目的】当院のクローン病患者におけるアダリムマブの有効性に関して検討する.【対象】2011年12月末までに当院でアダリムマブを導入したクローン病患者17例[平均年齢34.5歳、平均罹病期間12.1年、Bioナイーブ症例4例、インフリキシマブ治療歴あり13例(2次無効6例、不耐3例、その他4例)、ストマ増設術後3例].【方法】Harvey-Bradshaw index(HBI)、CRPにより、アダリムマブの有効性の評価を行った.また、アダリムマブの投与前後で大腸内視鏡検査を施行した症例(投与前と投与後3~6カ月で内視鏡を施行)に関しては、投与前後でSES-CDによる評価を行った.【成績】全17症例中、ストマ増設術の既往がない症例は14例存在し、その内アダリムマブの継続投与が可能であった症例は10例存在した.HBIは、24週までのいずれの観察点においても、投与前と比較して有意に低下を認め、10例中9例において、寛解導入あるいは寛解維持(HBI≦4)が可能であった.CRPは投与直前と比較して、投与開始2週後に有意に低下を認めたが、24週後では有意差を認めなかった.アダリムマブの投与前後で大腸内視鏡検査を施行した症例は6例であったが、投与前と比較してSES-CDが改善した症例は2例、不変であった症例は2例、増悪した症例は2例であった.また、アダリムマブが継続投与不能であった4症例の内訳は、不耐2例(無顆粒球症1例、paradoxical reaction1例)、中断2例であった.【結論】アダリムマブは、継続的投与が可能な症例においては、高い寛解導入、寛解維持効果を有すると考えられた.
索引用語 アダリムマブ, クローン病