セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)大腸(潰瘍性大腸炎)2 |
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タイトル | 消P-534:難治性潰瘍性大腸炎に対する抗菌薬多剤併用(ATM)療法の長期の有用性についての検討 |
演者 | 上原 俊樹(日本大・消化器肝臓内科) |
共同演者 | 加藤 公敏(日本大・消化器肝臓内科), 岩本 真帆(日本大・消化器肝臓内科), 宮本 俊八(日本大・消化器肝臓内科), 佐藤 秀樹(日本大・消化器肝臓内科), 高橋 利美(日本大・消化器肝臓内科), 堀内 裕太(日本大・消化器肝臓内科), 菊池 浩史(日本大・消化器肝臓内科), 山上 裕晃(日本大・消化器肝臓内科), 水野 滋章(日本大・消化器肝臓内科), 石井 敬基(日本大・医学研究企画・推進室), 間崎 武郎(日本大・総合外科), 増田 英樹(日本大・総合外科), 森山 光彦(日本大・消化器肝臓内科) |
抄録 | 【目的】我々は、慈恵医大、大草により開発された潰瘍性大腸炎(UC)に対する抗菌薬多剤併用ATM療法の高いステロイド離脱率を含めた有用性について報告してきた。今回、単回あるいは複数回ATM投与による長期的な有効性について報告する。【方法】対象はステロイド依存性29例、抵抗性4例の難治性UCを含む43例である(全大腸炎型27例、左側大腸炎型14例、直腸炎型2例で、重症3例、中等症35例、軽症5例)。既存の治療に加えAMPC 1500mg、TC 1500mg、metronidazole 750mg/日の3剤(ATM)の2週間経口投与を行い、投与12ヶ月以降、可能な症例では60ヶ月まで経過観察を行った。症状、内視鏡所見について、CAIにより改善率、寛解導入率、ステロイド離脱率を検討した。また経過中、再燃症例や、効果はあったが寛解に至らない症例には、ATM療法を再度あるいは複数回行った。なお副作用で発疹がみられたケースなどでは、大草により報告されているAFM療法を行った。【成績】12ヶ月後の改善率は74.4%(32/43)で、寛解率は55.8%(24/43)であった。24ヶ月後の改善率は71.1% (27/38)で、寛解率は65.8%(25/38)であった。48ヶ月後の改善率は77.8%(21/27)で、寛解率は74.1%(21/27)であった。60ヶ月後の寛解維持率は、初回のみの治療群および複数回の治療を行った群をあわせて83.3%%(15/18)であった。ステロイド離脱率は12ヶ月で78.8%と高く、その後の抗菌剤再投与例を含め大部分の症例でステロイド離脱が可能だった。再燃例では抗菌剤再投与により再び寛解導入が可能になった。【結論】ATM療法は、寛解導入やその後の長期寛解維持への有用性のみならず、単回投与で寛解に至らなかった症例には、再投与あるいは複数回の投与を行うことにより寛解導入率の上昇が期待でき、また再燃例での再度の寛解導入に対する有用性も示唆された。 |
索引用語 | 潰瘍性大腸炎, 抗菌薬多剤併用(ATM)療法 |