セッション情報 |
ポスターセッション(消化器病学会)
大腸(潰瘍性大腸炎)2
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タイトル |
消P-536:アミノサリチル酸製剤服用中の炎症性腸疾患患者における血清葉酸濃度の検討
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演者 |
遠坂 由紀子(日本医大付属病院・消化器内科) |
共同演者 |
藤森 俊二(日本医大付属病院・消化器内科), 小杉 友紀(日本医大付属病院・消化器内科), 鈴木 将大(日本医大付属病院・消化器内科), 馬來 康太郎(日本医大付属病院・消化器内科), 春日 祐介(日本医大付属病院・消化器内科), 高橋 陽子(日本医大付属病院・消化器内科), 玉木 祐希江(日本医大付属病院・消化器内科), 江原 彰仁(日本医大付属病院・消化器内科), 小林 剛(日本医大付属病院・消化器内科), 瀬尾 継彦(日本医大付属病院・消化器内科), 三井 啓吾(日本医大付属病院・消化器内科), 米澤 真興(日本医大付属病院・消化器内科), 田中 周(日本医大付属病院・消化器内科), 辰口 篤志(日本医大付属病院・消化器内科), 坂本 長逸(日本医大付属病院・消化器内科) |
抄録 |
【背景】サラゾピリン(SASP)の分解産物であるスルファピリジンは葉酸の吸収・細菌による葉酸合成に影響を与え, SASP服用者で葉酸欠乏を起こすことが知られている.炎症性腸疾患(IBD)患者では低栄養状態も加わり葉酸が欠乏しやすいと考えられる. また, 大腸腺腫を有する症例では有意に血清葉酸濃度が低値で大腸腺腫の発生を有効に減少させる血清葉酸濃度は8ng/ml以上と考えられると我々は報告した(Clin Nutr 30;653-8:2011).【目的】IBD患者におけるSASP服用者と5-ASA服用者及び健常者の血清葉酸濃度を比較し,IBD患者の血清葉酸濃度を評価するとともにSASPの血清葉酸濃度に対する影響を明らかにすることが目的である.【対象と方法】対象は寛解期にあるIBD患者125例(潰瘍性大腸炎(UC)/クローン病(CD):79/46)である.内訳はSASP服用者44例(平均41歳,男性/女性:21/23, UC/CD:39/5, 平均服用量3.3g),5-ASA服用者81例(平均38歳,男性/女性55/26,UC/CD:40/41, 平均服用量3.0g)で,対照は大腸内視鏡で病変がないことが確認されている健常成人171例(男性/女性:75/96)とした.SASP, 5-ASA服用者と健常者について平均血清葉酸濃度の比較検討を行った.【結果】健常者の平均血清葉酸濃度は男性9.2(ng/ml),女性10.9と女性で高値を示した(p<0.01).SASP服用者では男性21例で5.0±2.3,女性23例で5.4±1.8といずれも健常者と比較して低値を示した(p<0.01).5-ASA服用者では男性35例で6.6±2.7,女性26例で8.6±4.1でSASP服用者と比較して高値であったが(p<0.01),健常者と比較して低値であった(p<0.01).また血清葉酸濃度が8ng/ml未満の症例はSASP服用者で44例中40例(91%),5-ASA服用者で81例中62例(77%)であった. 【結論】IBD患者は健常者と比較して血清葉酸濃度が低値であり, 特にSASP服用者で著明であった. |
索引用語 |
炎症性腸疾患, 葉酸 |