セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)大腸(潰瘍性大腸炎)3 |
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タイトル | 消P-539:潰瘍性大腸炎に対するInfliximab投与成績と有効例の特徴 |
演者 | 遠藤 克哉(東北大病院・消化器内科) |
共同演者 | 高橋 成一(東北大病院・消化器内科), 奈良 志博(東北大病院・消化器内科), 松下 勝則(東北大病院・消化器内科), 平本 圭一郎(東北大病院・消化器内科), 宮澤 輝子(東北大病院・消化器内科), 下平 陽介(東北大病院・消化器内科), 諸井 林太郎(東北大病院・消化器内科), 長澤 仁嗣(東北大病院・消化器内科), 志賀 永嗣(東北大病院・消化器内科), 木内 喜孝(東北大高等教育開発推進センター), 下瀬川 徹(東北大病院・消化器内科) |
抄録 | 【背景・目的】Infliximab(IFX)はステロイド抵抗性・依存性の難治性潰瘍性大腸炎(UC)に対する治療選択肢のひとつであるが、有効症例の特徴については未だ不明の点が多い。今回、当科におけるIFXによるUCの治療成績を解析し、有効症例の特徴について考察した【対象】2010年6月~2011年12月までの間、当科でIFX投与を行ったUC22例。【方法】IFX投与開始から8週後、30週後の治療成績をretrospectiveに検討した。治療効果判定にはRachmilewitz indexを用いた。すなわち、臨床的な効果判定基準としてCAI ( Clinical activity index )を用い、寛解 をCAI≦4 、有効をΔCAI≧2 と定義した。また、内視鏡的な効果判定基準としてEI(Endoscopic index)を用い、寛解を EI≦4、有効を ΔEI≧1 と定義した。【結果】(1)IFX投与8週後の治療成績:CAIによる臨床的寛解導入率は54.5%(12/22例)、有効率は72.7%(16/22例)であった。EIによる内視鏡的寛解導入率は54.5%(12/22例)、有効率は63.6%(14/22例)であった。8週後の臨床的寛解症例と活動期症例を比較すると、寛解症例ではIFX投与2週後のCAIが有意に低く(p<0.05)、CAI低下幅も有意に大きかった(p<0.05)。また、寛解症例では、ステロイド依存例が有意に多く(p<0.001)、タクロリムス未投与例が有意に多かった(p<0.05)。 (2)IFX投与30週後の治療成績: IFX維持投与が行われ、かつ30週後の経過が追えた症例は9例であった。30週後のCAIによる評価で9例中5例が臨床的寛解を維持していた(寛解維持率は約50%)。なお、30週後の寛解症例と活動期症例の臨床的背景に明らかな有意差は認められなかった。【考察】8週後の治療成績は既報と概ね同様の結果であった。8週後に寛解となる症例は、投与2週後の治療反応性がよく、治療効果の予測に参考になると思われた。30週後の成績については今後、症例の集積によるさらなる解析が必要である。 |
索引用語 | 潰瘍性大腸炎, Infliximab |