セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)大腸(潰瘍性大腸炎)4 |
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タイトル | 消P-546:当科における難治性潰瘍性大腸炎に対するタクロリムスの使用成績 |
演者 | 岸本 一人(琉球大附属病院・1内科) |
共同演者 | 宮里 公也(琉球大附属病院・1内科), 外間 昭(琉球大附属病院・1内科), 藤田 次郎(琉球大附属病院・1内科), 田端 そうへい(琉球大附属病院・光学医療診療部), 田中 照久(琉球大附属病院・光学医療診療部), 大平 哲也(琉球大附属病院・光学医療診療部), 伊良波 淳(琉球大附属病院・光学医療診療部), 金城 徹(琉球大附属病院・光学医療診療部), 武嶋 恵理子(琉球大附属病院・光学医療診療部), 知念 寛(琉球大附属病院・光学医療診療部), 金城 福則(琉球大附属病院・光学医療診療部) |
抄録 | 【目的】 H22年4月からH24年3月にかけて当科でタクロリムスを投与した難治性UC 11例(平均年齢43歳(17-67歳).男性8例,女性3例.重症度は重症5例,中等症6例.罹患範囲は全大腸炎6例,左側5例.FK506の投与理由はCS抵抗7例,CS依存4例)の,有効性と副作用について検討する. 【方法】 FK506の初期投与量は,添付文書の1.5~2倍量である0.075~0.1mg/kg/日.週3~4回トラフ値を測定し,2週間は高トラフ(10-15ng/ml),2週間以降は低トラフ(5-10ng/ml)を目標に内服量を調節した.投与期間は原則3ヵ月で中止.2例で3ヵ月以上投与した. 【結果】 高トラフに到達するのに要した日数(n=9)は平均7.8日目(4~18日)であった. 投与前と投与開始2週後におけるCAIの推移(n=10)は,投与前の9.2から投与2週間後5.3へ低下(p<0.05)を認め,寛解4例(40%),改善2例(20%),不変3例(30%),手術1例(10%)であった. 投与開始12週後の活動性(n=10)は,寛解7例(70%),手術3例(30%)であったが,12週以後の活動性(N=10)は寛解3例(30%),活動期2例(20%),手術5例(50%)と寛解維持率は低値であった. 副作用は11例中9例にのべ20件認められ,振戦,ほてりなど軽微なものや低トラフで改善するものがほとんどであったが,3ヵ月以上投与例で軽度の腎障害を認めた. 【結語】 難治性UCのFK506による12週後の寛解導入率は70%と比較的良好であったが,内服中止後の再燃が多く,今後の課題と思われる. 長期投与例では,腎障害などの副作用により一層の注意を要する. |
索引用語 | 潰瘍性大腸炎, タクロリムス |