セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

大腸(潰瘍性大腸炎)8

タイトル 消P-572:

潰瘍性大腸炎高齢発症例とNQO1遺伝子多型との関連

演者 小坂 俊仁(藤田保健衛生大坂文種報徳會病院・内科)
共同演者 芳野 純治(藤田保健衛生大坂文種報徳會病院・内科), 乾 和郎(藤田保健衛生大坂文種報徳會病院・内科), 若林 貴夫(藤田保健衛生大坂文種報徳會病院・内科), 小林 隆(藤田保健衛生大坂文種報徳會病院・内科), 三好 広尚(藤田保健衛生大坂文種報徳會病院・内科), 服部 信幸(藤田保健衛生大坂文種報徳會病院・内科), 友松 雄一郎(藤田保健衛生大坂文種報徳會病院・内科), 山本 智支(藤田保健衛生大坂文種報徳會病院・内科), 松浦 弘尚(藤田保健衛生大坂文種報徳會病院・内科), 成田 賢生(藤田保健衛生大坂文種報徳會病院・内科), 鳥井 淑敬(藤田保健衛生大坂文種報徳會病院・内科), 森 智子(藤田保健衛生大坂文種報徳會病院・内科), 林 繁和(八千代病院・総合健診センター), 白石 泰三(三重大大学院・腫瘍病態解明学), 山本 隆行(四日市社会保険病院・IBDセンター), 渡邉 昌俊(横浜国立大大学院・工学研究院)
抄録 【背景と目的】酸化ストレスと加齢は密接に関連している。また,近年潰瘍性大腸炎(UC)の炎症機序に酸化ストレスが関連することが報告されている。今回,われわれは50歳以上の高齢発症したUC患者と酸化ストレスに関連するNAD(P)H: quinone oxidoreductase 1(NQO1)遺伝子多型およびSuperoxide dismutase (SOD2)遺伝子多型との関連について検討した。【方法】UC患者139例を50歳未満で発症した非高齢発症群89例と50歳以上で発症した高齢発症群50例に分類し,UCの臨床因子(性別,発症年齢,罹患範囲,臨床経過による病型,重症度,ステロイド抵抗性)およびNQO1,SOD2遺伝子多型の頻度を比較検討した。また健常者130例を対照群とし,50歳未満(97例)と50歳以上(33例)に分類してUC患者群と遺伝子型の頻度をそれぞれ比較検討した。遺伝子型についてはNQO1遺伝子のC609T多型, SOD2遺伝子のAla9Val多型について各検体をPCR-RFLP法およびDirect Sequence法を用いて解析した。【成績】1)高齢発症群はNQO1遺伝子多型のT/T遺伝子型群が非高齢発症群よりに多い傾向にあった。(P=0.07)。2)UC患者と健常者で遺伝子型の頻度を比較検討したところ,高齢発症群は50歳以上の健常者群よりNQO1遺伝子多型のT/T遺伝子型が有意に多かった(P<0.05)。【結語】潰瘍性大腸炎患者の高齢発症にNQO1C609T遺伝子多型が関連する可能性が示唆された。
索引用語 潰瘍性大腸炎, NQO1遺伝子多型