セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)大腸(腫瘍)2 |
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タイトル | 消P-583:ロボット支援腹腔鏡下側方リンパ節郭清の現状と問題点 |
演者 | 相場 利貞(名古屋大大学院・腫瘍外科学) |
共同演者 | 上原 圭介(名古屋大大学院・腫瘍外科学), 吉岡 裕一郎(名古屋大大学院・腫瘍外科学), 小出 史彦(名古屋大大学院・腫瘍外科学), 江畑 智希(名古屋大大学院・腫瘍外科学), 横山 幸浩(名古屋大大学院・腫瘍外科学), 國料 俊男(名古屋大大学院・腫瘍外科学), 角田 伸行(名古屋大大学院・腫瘍外科学), 伊神 剛(名古屋大大学院・腫瘍外科学), 菅原 元(名古屋大大学院・腫瘍外科学), 深谷 昌秀(名古屋大大学院・腫瘍外科学), 高橋 祐(名古屋大大学院・腫瘍外科学), 板津 慶太(名古屋大大学院・腫瘍外科学), 梛野 正人(名古屋大大学院・腫瘍外科学) |
抄録 | (背景)近年の手術手技や機器の進歩により、大腸癌治療における腹腔鏡下手術は大きな地位を占めるようになってきた。しかしながら、下部進行直腸癌に対する腹腔鏡下側方LN郭清の難易度は極めて高く、一般的な手技とは言い難い。da Vinci Surgical Systemが本邦で薬事承認後、ロボット支援腹腔鏡下手術は前立腺手術において保険承認されたものの、消化器外科領域、特に大腸癌手術においてはいまだ数施設で実施されるにとどまる。(目的・対象)2011年9月以降、対象を直腸癌に限定し、授動・郭清操作は通常腹腔鏡下に、骨盤内授動操作や側方LN郭清をロボット支援下に行う、Hybrid Robotic Surgeryを導入した。ロボット支援腹腔鏡下側方LN郭清を施行した5例の実際の手術手技を供覧し、開腹および通常腹腔鏡下での側方LN郭清と比較・検討した。(手術手技)予防的LN郭清の適応はガイドラインに従い、閉鎖・内腸骨・総腸骨内側領域のLNの郭清を行った(両側2例、片側3例)。ロボット手術の最大の利点は、3-Dハイビジョン画像による鮮明な視野が得られ、7つの多関節鉗子を用いることで狭く奥行きのある側方領域においても干渉の少ない自由な手術操作が可能となることである。一方、問題点は高額な治療費が必要なことは言うまでもないが、超音波凝固切開装置など通常腹腔鏡手術でのデバイスをロボットアームで使用できないことがあげられる。ロボット手術では、片側平均237分、通常腹腔鏡手術では平均223分と過去の開腹手術の平均82分と比較して手術時間は極めて長かった。(まとめ)ロボット支援腹腔鏡下側方LN郭清の実際の手術手技を供覧した。開腹および通常腹腔鏡下のアプローチと比較して、良好な三次元視野と自由な鉗子操作性により高い精度の手術が可能であった。現状では郭清に要する時間が最大の問題であるが、手術手技の定型化とラーニングカーブ効果による郭清時間短縮を期待している。 |
索引用語 | 側方郭清, ロボット |