セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

大腸(腫瘍)3

タイトル 消P-591:

大腸腫瘍における血清抗p53抗体測定の意義

演者 小島 徹(堀ノ内病院・外科)
共同演者 右田 雷太(堀ノ内病院・外科), 森越 栄太(堀ノ内病院・外科)
抄録 【目的】大腸癌で血清抗p53抗体測定が保険収載され、腫瘍マーカーや予後因子、術後モニタリングの指標としてp53測定の意義が報告されている。大腸癌、腺種症例における血清抗p53抗体の腫瘍マーカーとしての有用性を明らかにすることを目的に検討を行った。
【対象と方法】2011年4月から2012年2月までに当科で血清抗p53抗体を測定した大腸癌、あるいは大腸癌疑い症例について、その他の腫瘍マーカー(CEA、CA19-9)とともに、臨床病理学的因子(年齢・性別・占居部位・進行度・組織型・リンパ節転移・肝転移・Stage)について関連性を検討した。
【結果】48例中6例(13%)で血清抗p53抗体は陽性であった。大腸癌症例では15例中4例(26%)、腺種症例では33例中2例(6.0%)で陽性であった。大腸癌におけるCEA,CA19-9との比較では、CEA、CA19-9陽性率はそれぞれ40%、26%であった。CEA、p53抗体、CA19-9単独陽性例はそれぞれ、13%、6.7%、6.7%であった。年齢・性別・占居部位・進行度・組織型・リンパ節転移・肝転移・臨床病期との相関は認めなかった。腺種では陽性例は2例とも高度異型であった。
【まとめ】血清抗p53抗体は大腸癌の腫瘍マーカーとしてCA19-9と同等に有用と考えられ、また、腺種における意義については今後検討を要すると考えられた。
索引用語 大腸癌, 腫瘍マーカー