セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)大腸(腫瘍)3 |
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タイトル | 消P-593:悪性大腸狭窄に対する姑息的な内視鏡的大腸ステント治療の経験 |
演者 | 吉田 俊太郎(東京大・消化器内科) |
共同演者 | 伊佐山 浩通(東京大・消化器内科), 渡部 宏嗣(東京大・消化器内科), 山田 篤生(東京大・消化器内科), 佐々木 隆(東京大・消化器内科), 木暮 宏史(東京大・消化器内科), 七條 智聖(東京大・消化器内科), 成田 明子(東京大・消化器内科), 宮林 弘至(東京大・消化器内科), 高原 楠昊(東京大・消化器内科), 川久保 和道(東京大・消化器内科), 山本 夏代(東京大・消化器内科), 中井 陽介(東京大・消化器内科), 笹平 直樹(東京大・消化器内科), 平野 賢二(東京大・消化器内科), 山地 裕(東京大・消化器内科), 多田 稔(東京大・消化器内科), 小池 和彦(東京大・消化器内科) |
抄録 | 【目的】 欧米では、悪性大腸狭窄に対する姑息的治療として、Self-Expandable Metallic Stent(SEMS)留置術の有用性が報告され、すでに標準治療となっている。当院では2006年より臨床試験(UMIN000004566)として開始し、2011年末より本邦でも保険承認され、今回その成績を報告する。【方法】対象は2007年3月から2012年3月の期間に、当科にて下部消化管狭窄に対して姑息的SEMS留置を行った37例について、有用性および安全性を評価した。【成績】平均年齢は68.8歳、男性24例、女性13例。原因疾患は大腸癌19例、膵癌8例、胃癌5例、胆嚢癌2例、十二指腸癌1例、膀胱癌1例、子宮頸癌1例で、狭窄部位は、右側大腸が19例(横行結腸11例、盲腸4例、上行結腸4例)、左側大腸が18例であった。(S状結腸8例、直腸7例、下行結腸3例)で使用したステント全てuncovered typeで、Niti-Sが33例、WallFlexが4例であった。手技的成功は100%、臨床的成功は91.9%であった。留置後入院期間は中央値で16日(4-84)、食事開始日までの中央値は2日(1-13)、33例(89.2%)で中心静脈栄養を離脱した。SEMS留置後に19例が化学療法を併用し、ステント閉塞および症状をともなった逸脱をeventとした開存期間はKaplan-Meier method で179.3日、留置後生存期間は241.3日であった。ステント閉塞を12例に認め、そのうち10例は内視鏡的に再開通可能(Stent in stent 8例、糞便除去2例)であった。2例は人工肛門造設を行った。その他の偶発症として、穿孔0例、無症候性の逸脱1例、出血3例、頻便3例であり全例保存的に軽快した。【結論】 悪性大腸狭窄に対する姑息的SEMS留置術は安全かつ有用であった。再閉塞例に対する内視鏡的治療も可能であり、化学療法を含めた根治切除不能に対する集学的な治療のひとつになると考えられた。 |
索引用語 | 大腸ステント, 姑息的治療 |