セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

大腸(治療(化学療法))1

タイトル 消P-600:

StageIV大腸癌の同時性切除可能転移巣に対する術前XELOX±BV療法の経験

演者 建持 岳史(済生会横浜市東部病院・消化器内科)
共同演者 江川 智久(済生会横浜市東部病院・外科), 佐藤 綾(済生会横浜市東部病院・消化器内科), 馬越 智子(済生会横浜市東部病院・消化器内科), 米田 将隆(済生会横浜市東部病院・消化器内科), 伊藤 康博(済生会横浜市東部病院・外科), 佐藤 真司(済生会横浜市東部病院・消化器内科), 大久保 雄介(済生会横浜市東部病院・消化器内科), 森 孝之(済生会横浜市東部病院・消化器内科), 長島 敦(済生会横浜市東部病院・外科), 牧野 博之(済生会横浜市東部病院・消化器内科), 山室 渡(済生会横浜市東部病院・消化器内科)
抄録 【背景と目的】切除可能転移巣を有するStageIV進行大腸癌において積極的転移巣切除の有用性は報告されているが、術後早期再発する例も少なくない。当院において同時性切除可能転移巣を有するStageIV大腸癌に対して、2009年10月より2011年12月までに術前にXELOX±BV療法を施行した。原発巣切除後8例、未切除1例の合計9例に対する効果と安全性について病理学的検討を含め検討した。【結 果】施行レジメンはXELOX+BV併用療法5例(肝転移4例、リンパ節転移1例)XELOX療法4例(肝転移3例、肺転移1例)。全症例の投与サイクル中央値は4コース、治療期間中央値は83日、治療開始より手術までの期間中央値は108日、奏効率は55.6%、全症例にR0手術が施行された。切除された転移巣の病理学的効果判定はGrade0/Ia/Ib/2/3:1/4/0/1/3例であった。Grade3以上の高度有害事象は認めなかった。特記すべき周術期合併症は認めなかった。1年を超える無再発生存期間を認めたが、全症例中4例に術後再発を認め(肝/肺/リンパ節:2/1/1)、全ての症例が病理学的効果判定GradeIaの症例であった。【結 論】今回、我々が検討した切除可能転移巣を有するStageIV進行大腸癌に対する術前XELOX±BV療法は特記すべき周術期合併症も無く、組織学的効果、再発抑制効果に関しても満足できる治療法である可能性が示唆された。また、組織学的効果判定が再発予測に有用である可能性が示唆された。
索引用語 大腸癌, XELOX療法