セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)大腸(症例報告)1 |
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タイトル | 消P-611:大腸内視鏡検査にて術前に原因を診断しえた成人腸重積の2例 |
演者 | 西 理子(香川労災病院・内科) |
共同演者 | 井上 秀幸(香川労災病院・内科), 吉武 晃(香川労災病院・内科), 河野 知樹(香川労災病院・内科), 菅間 一乃(香川労災病院・内科), 神野 有子(香川労災病院・内科), 冨田 悠介(香川労災病院・内科), 千代 大翔(香川労災病院・内科), 村岡 篤(香川労災病院・外科), 小林 正彦(香川労災病院・外科), 桑田 和也(香川労災病院・外科), 溝渕 光一(香川労災病院・病理), 守都 敏晃(香川労災病院・病理) |
抄録 | 成人腸重積症は乳幼児に比べ比較的まれな疾患とされている.その原因は腫瘍や炎症性腸疾患などの器質的異常に伴って2次的に発症することが多く,特に60‐80%は悪性リンパ腫,癌,脂肪腫などの腫瘍が原因とされる.今回われわれは術前内視鏡検査が,診断,治療方針に有用であった成人腸重積の2例を経験したので、若干の文献的考察を加え報告する.症例1は30代男性.平成23年7月頃より間欠的に腹痛,嘔気を認めていた.症状が増悪したため、9月に当院を受診し,CT検査にて回盲部に腸重積像を認めた.緊急大腸内視鏡検査(CS)にて回盲部に隆起性の腫瘍性病変を認めたため,生検を施行した.病理組織学的検査ではNon-Hodgkin,s lymphomaと診断された.口側の観察はできず,送気しても腸重積の整復は困難であり,後日外科的手術を施行した.術後の最終病理診断はDLBCL componentを含むMALT(high grade MALT)であり,R-CHOP療法を追加した.症例2は70代女性.平成23年11月に嘔気,腹痛が出現し, CT検査にて回盲部の腸重積像を認めた.全身状態は安定していたため,緊急CSを施行し,送気にて腸重積は整復された.盲腸部に隆起性の腫瘍性病変を認め,生検を施行した.病理組織学的検査ではadenocarsinomaと診断されたため,後日外科的に腹腔鏡補助下回盲部切除術,D3郭清を施行した.文献では内視鏡的に整復したのち1期的に根治術を施行した報告もあり,特発性か2次性かを術前に鑑別すること,嵌入腸管の状態を把握することは治療方針や術式の決定において重要であり,全身状態が安定している際での術前下部消化管内視鏡検査は有用な場合があると考えられた. |
索引用語 | 成人腸重積, 大腸内視鏡 |